後付けで考えても、このレースはどうやったら的中することができたのか、考えるのがとても難しいレースだった。レース回顧して何らかのヒントが得られるかかどうか全く自信がないのだが、粘り強くレース回顧に取り組んでみたい。
1.レース結果の基礎データ
2019年 2月16日(土) 2回京都7日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第54回京都牝馬S
4歳以上・オープン・G3(別定) (牝)(国際)[指定] 芝 1400m・外 18頭立
LAP :12.2-11.2-11.3-11.6-11.8-11.0-11.9
通過:34.7-46.3-58.1-69.1 上り:68.8-57.6-46.3-34.7 ミドルペース
馬場差 +0.4 完全タイム差 +0.3
タイムランク D メンバーランク D
中盤の緩みがほとんどない一本調子のミドルペースとなった。馬場差はここ最近の京都芝コースの中ではやや回復していたようであった。
2.完全タイム差検証
1着馬、3着馬以外はあまり大きくパフォーマンスをアップさせている馬はなく、1着馬、3着馬は前走が調子悪かったとみるとこができるので、このレースの完全タイム差は信用できそうだ。牝馬古馬重賞で完全タイム差+0.3は悪くなく、かなりレベルの高いレースだったのではないかと思われる。
3.隊列分析
直線入り口で縦長にはならずかなり横に広がった隊列になったので、ミドルペースで淀みのない流れだったことを考えるとかなり実力拮抗のいいメンバーだったのではないかと思われる。ただ、このレース外から差してきたのは2着馬1頭だけだったので、馬場的にも展開的にも、外を回っては届きにくいレースだったのだろうと思う。
4.各馬の分析
1着 10番 デアレガーロ 池添謙一 1.21.0 34.2
まずまずのスタートではあったが、中段の馬郡の中の位置を通ることができた。4角から直線にかけてはあまり外を回らずに抜け出すことができて、あまり速い脚ではなかったが、最後までしっかり伸びて1着となった。
この馬オープンに再昇級して4戦目で過去3戦が成績今ひとつでも古馬混合戦でかつ前走がG2戦であったため、牝馬限定戦であれば本領発揮出来るかもと思って、相手候補としては狙うことは出来たものの、勝ち切るとまでは予想はできなかった。
最後の末脚は、2着のリナーテとほぼ同等だったので最後の着順は内外を回った差のように見えた。減った馬体が一気に回復したこともよかったようだ。前半の追走が楽だったようなので1200m戦よりも1400m戦の方がよさそう。末脚が鋭いタイプでもなさそうなので、平均ペース以上だったり、時計のかかる馬場だったりと上がり勝負にならない方がよさそうと、色々書いてはみたが、次どんなときに狙えそうかと考えるのは難しい。
2着 15番 リナーテ 武豊 1.21.1 33.9
スタートよかったがあえて後方でじっくり脚を貯め4角では外を回って、外から鋭く伸びて2着となった。
末脚は鋭かったが、残り50mではちょっと鈍っていたのでそう長くは続かない脚ではあるようだ。
僕の前走のターコイズSのレース回顧では「内枠有利の流れを活かせず敗退したので、着差よりも下に評価すべき」と書いてしまったので、今回は軽視してしまったが、前走は内枠というよりも距離が向かなかったということなのかもしれない。
3着 13番 アマルフィコースト 坂井瑠星 1.21.1 34.7
好スタートから外枠ながら楽に2番手の位置を取ることができ、そのまま3着に粘った。
1600万条件の格下馬が3着に入ると予想するのは極めて難しかった。レースで楽に先手が取れたように、他の先行馬があまり調子よくなかったことに恵まれたことが大きかったように思う。そのため、外枠ながら、コーナーまでには距離ロスの少ない内を通ることができたので、距離得に恵まれてパフォーマンスアップできたことが大きかったと思う。格下とはいえ、前走以外で完走したレースはすべて3着以内であり、まだ4歳馬で成長が見込める可能性があるので今回の3着をただ恵まれての3着とは考えない方がよいかもしれない。
4着 12番 アルーシャ ルメール 1.21.3 34.3
まずまずのスタートながら先手を取ることができず、10番手くらいからになる。4角の勝負所ではあまり伸びず絶望的かに思えたが、直線の途中から鋭く伸びて4着となった。
なかなか伸びず最後の最後でようやく伸びたという走りは休み明けの実力馬にありがちな走りだったので、次走さらによくなる可能性はありそうにみえた。ただ、上がり2ハロン目が10秒台のレースでしっかり先行できていたのになぜ今回先行できなかったのかが気になって、過去2戦のスタート映像を見てラップタイムを比較してみるとこの馬2の脚のスピードがあるタイプではなさそうであり、過去のレースの1ハロン目はすべて12秒台後半なのでたまたまスタートの遅い馬の組み合わせで走れたために先行できたかと考えられることができそう。なので、今後もレースも先行しそうな馬の過去のラップタイムをよく見て1ハロン目12秒台前半で走れそうな馬が多い場合は、この馬は先行できず苦戦しそうと考えた方がよさそう。ルメール騎手が乗ることが多く人気が先行しそうなので、こうした細かい点のチェックもしっかりして、賢く取捨選択したいものである。
5着 14番 ミスパンテール 横山典弘 1.21.5 34.7
外枠スタートから早めに中段インのポジションを狙っていたように見えたが、アマルフィコーストほど初速が速くなかったため、すでに内に入れた馬で先行の隊列が出来上がってしまったため、内に入ってやや外を追走することになる。直線で少し伸びるもジリジリとしか伸びず5着に敗れた。
この馬はインで馬郡に入れてじっくりと脚を貯めて直線で追い出す形で能力を発揮する馬のようである。そう考えてこの馬の戦績を見てみると、10番以降の枠に入ったときは、超スローで逃げれた阪神牝馬S以外は惨敗していることがわかる。なのでこの馬は外枠のときは割り引いで考えた方がよさそうだ。
6着 11番 ワントゥワン M.デムーロ 1.21.7 33.8
スタート時に両脇がら挟まれて下がってしまったので、いつも以上に後方から追走することになり、やや内目の位置から4角で大外に出して追い込んできたのでこの時の距離ロスが大きく、上がり最速の末脚で上がってくるも前には届かず6着に敗れた。
やはりいつも最後方からの追い込みになるので、今回のように18頭立てのレースでは厳しかったということだと思う。
7着 7番 キョウワゼノビア 田中勝春 1.21.8 34.9
ゲート内では立ち上がって行儀が悪い所を見せたが、自然体で中段のインの距離ロスのないポジションで走れることができたので、その分で7着に入れたが、特に見所のない走りだったと思う。
8着 17番 カラクレナイ 松山弘平 1.21.8 34.4
後方からいつも少しだけいい末脚を見せるが、今回もいい脚は長く続かず敗退する。
古馬オープンで戦うようになって、オープン特別戦で1回だけ3着になれただけで、他の10戦は全く馬券に絡めずていないので基本消しでいい馬だと思っている。フィリーズレビュー勝ちの実績があることから人気になりやすい馬ではあったが、さすがに今回は人気にならず、もう人気を吸ってくれる役割もはたせないかもしれない。
9着 4番 リバティハイツ 北村友一 1.21.8 34.6
スタートのタイミングがあわず、先行できず。スタート時点で終了してしまった。
前走スタートをスムーズにするためにメンコを工夫して、何が何でも先行しようとする騎乗をした騎手が今回のレース後コメントでは「最近は1歩目がそこまで出ていかない競馬が続いています。リラックスして走れてはいましたが、坂の下りでついていけませんでした。直線はジリジリと伸びてくれてはいたんですけどね。」と、冷めたコメントをしているのに呆れてしまった。実は僕はこの馬を馬券の軸にしてしまったのだが、この馬の陣営と騎手は信用できず、アテにしてはいけないということを今回のレースで学んだ。
10着 9番 エイシンティンクル 和田竜二 1.22.0 35.5
いつもはスタートが速いものの、今回はタイミングが今一つで後方からになるも二の足でリカバーして4番手まで押し上げたが、末脚は使えず10着に敗退した。
この馬の出遅れも含め、先行できなかった先行馬が多かったことで超大穴馬券となる結果となったということなのだと思う。このレースを的中させるのはやはり至難の業だったということだと思う。
11着 5番 レーヌミノル 松田大作 1.22.1 35.4
桜花賞馬ながら、古馬のレースでは一切3着以内に入れていないので、無視してよい存在。
12着 2番 ベルーガ 川田将雅 1.22.1 34.5
後方のまま何もできず。この馬古馬都のレース経験はまだ少ないものの、今後もレーヌミノルと同様の戦績しか残せない可能性は高いと思う。
13着 18番 カイザーバル 四位洋文 1.22.3 35.3
前走が1600万条件勝ち後初のオープンクラスのレースの1600m戦で凡走して、四位騎手が「1400メートルがいいかもしれません。」が言っていたが、今回1400m戦でも凡走したので、古馬重賞で戦える実力はないのだと思う。
14着 8番 ライトフェアリー 酒井学 1.22.5 36.0
オープンクラスでは古馬オープン戦の1200m戦で外枠に入った時しか好走実績がないので、重賞で戦える実力がなかったということだと思う。
15着 3番 ハーレムライン 柴田善臣 1.22.6 35.5
アネモネS勝ち以降ずっと凡走している。典型的な早熟馬だったということだろう。
16着 16番 クリーンファンキー 藤岡佑介 1.22.6 34.8
後方のまま見所無し。
17着 6番 オールポッシブル 荻野極 1.23.1 36.8
逃げることができたが、スタートで失敗した先行馬が多かったから逃げれたということだろう。派手に失速して最後方に敗れた。
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