ダイヤモンドS、ステイヤーズSは大したメンバが揃わず低調なレースが続いているが、このレースもそんな結果になった。昨年の菊花賞もそうだったが、長距離レースといってもずっと助走で最後の末脚勝負になることが多いので、これではステイヤーの適正とかあまり関係ないようにも思える。あまり回顧のしがいのないレースに思えるのでさらりと流した回顧をする。
1.レース結果の基礎データ
2019年 2月16日(土) 1回東京7日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第69回ダイヤモンドS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)[指定] 芝 3400m 10頭立
LAP :13.3-11.6-11.9-12.3-13.0-12.4-12.7-13.8-13.3-13.1-13.0-12.6-12.1-12.0-11.3-11.4-11.7
通過:36.8-49.1-62.1-74.5 上り:71.1-58.5-46.4-34.4 スローペース
馬場差 -1.5 完全タイム差 +1.9
タイムランク SL メンバーランク D
中盤のラップが物凄く緩いので、直線だけの瞬発力勝負になるのも当然といった感じ。ただ、残り1000mくらいから加速が始まっているので、2段階の加速への対応が求められたようだ。
上がり3ハロンのラップがしっかり上がっているので、補正しきれないスローペースに分類されるのは正しいと思う。
2.完全タイム差検証
ユーキャンスマイル他数頭の前走となる万葉ステークスも補正しきれないスローペースであり、このレースについては、完全タイム差の評価はよくわからないといったところが正直なところ。
3.隊列分析
直線入り口で前にいた馬が3着以内に入っているので、残り1000mくらいで少しペースアップした際についていけた馬でなければ勝負にならなかったということだと思う。
4.各馬の分析
1着 10番 ユーキャンスマイル 岩田康誠 3.31.5 33.4
序盤は後方からでも気合をつけて中段の位置につけるも、遅い流れのなかやや後方に位置する。残り1000mからのペースアップにはあえてついて行かず一旦最後方になるも、最内で距離ロスがないことを活かして、直線入り口に入るころには先頭からさほど差のない位置まで押し上げて最後は瞬発力を活かして差し切り1着となった。
のこり1000mからのペースアップをクレバーな位置取りでやりすごし持ち前の瞬発力を活かしたとはいえ、他のメンバーは弱いし、他馬よりも距離ロスが少なかったことから、あまり評価はできない走りだと思う。前走の万葉ステークスも菊花賞もどスローだったので、この馬のレベルはどの程度のものなのか、現時点では全くわからないというのが正直なところとなる。
2着 8番 サンデームーティエ 江田照男 3.31.9 34.8
スタートは遅かったが何が何でも先頭に立つ気合を見せ最初の3コーナーで先頭になった。そのため、2,3ハロン目はややラップが速くなった。その後はスローに落とし、残り1000mでしっかりペースを押し上げ、後続に脚を使わせる走りができたため、2着に粘ることができた。
1000万条件の馬ながら、逃げることが多くハンデが軽いので、どスローで先頭に立てる利を活かして3着以内に粘れるのではないかと思って僕はこの馬を3連複の軸にして馬券を買っていた。結局カフェブリッツを相手に選ばなかったので馬券を外してしまったが、こうした低調なレースでは、前に行けそうな馬を選ぶのは有効だと思う。スタート時には失敗したかと思ったものの、しっかり行く気を見せて逃げてくれてよかった。逆に言うと、この馬に楽に1番手のポジションを譲ってしまった馬はあまりよくなかったと思う。早めのペースアップで後続に脚を使わせることができていたので、自己条件では近々勝てるのではないだろうか。
3着 2番 カフェブリッツ 蛯名正義 3.32.1 34.7
3番手で追走するも、早めのペースアップの際に脚を使わされたのが響いたのか、最後はサンデームーティエを差せそうで差せない脚色になり2着となった。
この馬元々はダートを使っていたが、1600万条件で成績が頭打ちになり芝をつかうようになってやや好走するようになりオープンまで上がってきた。ダートでも末脚は今一つだったたけに、芝でもあまり速い脚がないので、先行して一本調子の走りとなる。そのため、僕は今回は他の馬に差されるだろうと思って、この馬狙わなかったのだが、結局ユーキャンスマイル以外にいい脚を使える馬がいなかったために、この馬が3着に粘れたということなのだろうと思う。
4着 7番 ソールインパクト 田辺裕信 3.32.2 34.6
5番手追走から最後は差してきたが、やはり早めのペースアップで脚を使わされたのが響いたのか、ゴール前では末脚が鈍って4着となった。
僕は馬券相手ではこの馬を駆っていたので、カフェブリッツを差してくれと最後は願ったのだが願いは届かなかった。ただ、さほど速い上がりが使える馬ではないので、そもそもこんなものなのかもしれない。
5着 6番 ララエクラテール 戸崎圭太 3.32.5 34.6
直線最後で他馬がバテたのに乗じて差してきただけなので、まったく見所のない走りだった。
6着 9番 グローブシアター 浜中俊 3.32.5 34.9
最後の直線に入ったころは、ソールインパクトと同じような脚で上がってきそうに見えたが、直線の途中で止まってしまった。ロングスパートには対応できず、東京の長い直線にも対応できないように見えた。1600万条件馬であるが、1600万条件戦でも3着以内に入るのは厳しいのではないあろうか。
7着 3番 シホウ 大野拓弥 3.32.8 34.9
直線入り口で後ろから2番手だったので、早めのペースアップにはついて行けなかった感じ。ゴール前だけちょっとだけ伸びたが、特に見所はない走りだった。
8着 1番 ルミナスウォリアー 柴山雄一 3.32.8 35.0
最後方から、4角からの早めのペースアップでは良く追い上げていたが、直線では全く伸びず。
4角で追い上げる脚色はよかったので、この馬は直線の短い小回りコースの方がよさそう。ただ、位置取りが後方になってしまうので、小回りコースでも3着以内に入るには条件が狭そう。
9着 4番 ピッツバーグ 松岡正海 3.32.9 35.6
2番手で追走するもペースアップには全くついていけなかった。サンデームーティエと同じ1000万条件の馬ながら、先行馬としても資質はこちらの方が明らかに下だった。相当恵まれた展開にならないと1000万条件戦でも3着以内に入るのは厳しそう。
10着 5番 ブライトバローズ 石橋脩 3.33.7 35.7
後方のまま全く見所がなかった。
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