アルクトス、ミッキーワイルド、ヴェンジェンスの能力比較が難しいレースであったが、紛れのない、能力差がハッキリと現れる結果となった。上位3頭とそれ以下、特に6着以下との力差は歴然であった。ただそれだけに6着以下でもオープン特別戦であればソコソコやれそうな馬も何頭かいたのでしっかりレース回顧しておきたい。
1.レース結果の基礎データ
2019年 7月 7日(日) 3回中京4日 天候: 晴 馬場状態:稍重
11R 第24回プロキオンS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1400m 15頭立
馬場差 -1.8 完全タイム差 ±0
タイムランク C メンバーランク C
LAP :12.3-10.5-10.5-11.0-11.7-12.2-13.0
通過:33.3-44.3-56.0-68.2 上り:68.9-58.4-47.9-36.9
前半3ハロン目も10秒台とかなり速く、後半が減速ラップとなる激しいハイペースの消耗戦となった。
2.隊列分析
直線入り口ではかなり長い隊列になっている。これはハイペースで前半の追走力の差がハッキリ出たということだと思う。
3.完全タイム差検証
多くの馬が前走よりパフォーマンスを上げているようになってしまっているので、この完全タイム差は過大評価。完全タイム差は+0.5程度とするのが妥当。
4.各馬の分析
1着 10番 アルクトス 牡 4 田辺裕信 56 1.21.2 36.5
スタート後先行勢についていくが無理せずコーナーまでにインに潜り込み最内で4番手を追走する。直線でジワジワ伸びて、最後は
ミッキーワイルドと併せ馬の形になりひと伸びして1着になった。
前走のオープン特別勝ちが辛勝だったので、大したことないように思ってしまったが、最後に並んだときの勝負根性はかなりのものということなのだろう。あと、コーナーを最内で回ったので、このペースでも脚を貯める瞬間を作れたのが大きい。インを上手く立ち回れるレース巧者ということは覚えておきたい。
2着 12番 ミッキーワイルド 牡 4 北村友一 56 1.21.3 36.2
アルクトスの少し後方から、こちらもコーナーをしっかりインで回り、直線に入ってジワジワ伸び、坂を上り切ったところから一気に加速するも、前にいたアルクトスは交わせずに2着になった。
この馬も脚を貯めれるように走れたことは大きい。坂を上がったところからの瞬発力はかなりのものだったが、そう長くは使えないようであった。昇級馬で前走の真完全タイム差がそう秀でたものではなかったので、重賞でやれるかどうか疑問だったが、しっかりパフォーマンスを上げてきた。
3着 4番 ヴェンジェンス 牡 6 幸英明 56 1.21.6 37.1
速いペースを3番手で外から追いかける苦しい展開だったが、4角から鞭を入れ続け、上位2頭ほどの脚は使えなかった最後まで伸び続け3着を確保した。
息の入らない苦しい流れでしっかり3着に入ったので力はかなりある。が、砂を被るとよくないとか、矯正されてきてはいるが、左回りだと外にヨレそうになる癖があるので、上位馬に比べるとレースの立ち回りがあまり上手くないということが弱点だと言えそうだ。ただし、もう少しペースが緩ければ勝っていたのではと思えるほどの実力はあるので、常に警戒が必要な馬ではある。
4着 5番 サンライズノヴァ 牡 5 松若風馬 57 1.21.7 35.4
直線で大外の後方から、久々にこの馬らしい末脚を炸裂させて4着になった。騎手のコメントではハイペースすぎて脚が貯められなかったものの、最後は地力で好走できたということなので、この馬調子を取り戻してきたと考えてよさそうだ。
5着 9番 マテラスカイ 牡 5 武豊 57 1.21.8 37.5
ハイペースで飛ばし、ラスト100mまで粘っていたが、最後は止まった。
中京コースは直線の前半に坂があるため逃げ馬にとって苦しいコースであるので、昨年上手くいったからと言って今年も逃げ切りが叶うとは考えない方がよいということであり、このレースでは逃げ馬は実力があっても相手候補に留めておくのが基本だと思う。
6着 7番 アディラート 牡 5 酒井学 56 1.21.9 36.4
後方から、最後までしっかり伸びていたが、上位勢との力差は歴然だった。
7着 14番 キングズガード 牡 8 M.デム 56 1.21.9 35.9
後方から4角での反応が鈍く、最後他馬がバテたころになってようやく伸びた。上位勢との力差は歴然だった。
8着 8番 ウインムート 牡 6 川田将雅 58 1.22.2 37.4
アルクトスのすぐ後ろの外を追走するも、直線ではさほど伸びなかった。
9着 1番 サクセスエナジー 牡 5 松山弘平 57 1.22.4 38.0
2番手追走するも最後は後退。
直線で、アルクトスに前をカットされる不利を受けたが、不利がなかったらさらに上位に来れたとは思えない程度の走りだった。
10着 6番 ワンダーサジェス 牝 6 太宰啓介 54 1.22.4 37.1
先行争いについていけず、最後もなだれ込んだだけだった。
11着 2番 ダノングッド 牡 7 鮫島克駿 56 1.22.4 36.3
後方から、距離ロスなくインを回るも、いい脚はなかった。
12着 15番 プロトコル 牡 8 川須栄彦 56 1.22.6 36.8
後方から、直線でもまるで伸びずいいところなし。
13着 3番 ドンフォルティス 牡 4 秋山真一 56 1.22.6 36.2
後方から、最後は外を回って直線でちょっとだけ伸びたように見えるも、内枠でインを回る器用さがまるでないようだった。前半の追走力もなく、まるでいいところがなかった。
14着 11番 オールドベイリー 牡 5 小崎綾也 56 1.22.8 37.8
見所無し。
15着 13番 アードラー 牡 5 西村淳也 56 1.22.9 36.3
見所無し。
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