今週は小倉記念の予想にチャレンジする。
各馬の過去のレースにおける真完全タイム差(補正済完全タイム差)による定量評価と、レース回顧による定性評価により予想を組み立て、正解に近づけることを目指す。
1.予想馬券
(1)本線
⑧メールドグラースから、③タニノフランケル⑤アイスストーム⑨カデナ⑩シャイニービームへの3連複流し
(2)遊び
⑨カデナ1着固定で、⑧メールドグラースが2,3着で、相手が③タニノフランケル⑤アイスストーム⑩シャイニービームの3連単
2.1走前、2走前の真完全タイム差
馬番 | 馬名 | 1走前 | 2走前 |
---|---|---|---|
1 | カフェブリッツ | +2.1 | +2.6 |
2 | アイスバブル | +1.3 | +2.0 |
3 | タニノフランケル | +1.4 | +2.2 |
4 | アウトライアーズ | +1.3 | +1.3 |
5 | アイスストーム | +0.9 | +1.2 |
6 | ノーブルマーズ | +1.7 | +1.4 |
7 | レトロロック | +2.2 | +1.2 |
8 | メールドグラース | +1.0 | ±0 |
9 | カデナ | +1.2 | +0.6 |
10 | シャイニービーム | +1.3 | +1.4 |
11 | クリノヤマトノオー | +1.4 | +0.6 |
12 | アドマイヤアルバ | +1.8 | +2.7 |
13 | ストロングタイタン | +3.2 | +2.2 |
※完全タイム差を補正する(真完全タイム差)とともに、G1,オープン,3勝クラスの戦績については相応の補正をしている。
3.レース回顧の再掲
七夕賞
5着 2番 アウトライアーズ 牡 5 野中悠太 54 2.00.5 37.3
ダッシュつかず後方から、この馬をインを避け外を回る。クレッシェンドラヴのスパートに合わせて追いあげようとするもあまりスピードつかず、最後はなだれ込んでの5着。
最後だけちょっと伸びたように見えるもそれは他馬がバテただけで、先行力、末脚ともに大したことない。馬場のいいところ選んで走れたことと、差し有利の展開に恵まれてのあまり評価できない5着。
6着 8番 タニノフランケル 牡 4 福永祐一 55 2.00.6 38.3
積極的に2番手の位置をとり最後まで粘っていた。
厳しいペースで先行したわりには良く粘っており、この馬はオープンでは内枠で緩いペースで気分よく先行出来た時しか好走実績がなく、金杯と小倉大賞典がたまたまそうしたレースが続いていただけで大した能力のない馬なのだが、今回は前走よりも良い走りができたので、次走内枠に入って、メンバーに恵まれれば久々の連対はあるかもしれない。
7着 16番 クリノヤマトノオー 牡 5 和田竜二 55 2.00.6 37.9
外枠から、インに潜り込みインの中段を追走するも最後はあまり伸びなかった。
外伸びの馬場だったので、インに潜り込んだのが大失敗で、実力以上に敗退したということはありそうだが、準オープンでは常にそこそこの末脚を発揮できていたものの、オープンではやや能力不足と考えるのが妥当だと思う。。
12着 7番 カフェブリッツ 牡 6 蛯名正義 54 2.01.3 38.9
5,6番手で先行して馬場のいいところを選んで追走したものの、直線では伸びず。最後大きくバテてはいないものの、このメンバーでは単純に力不足。
16着 5番 ストロングタイタン 牡 6 戸崎圭太 57 2.02.4 40.0
比較的内で先行するも直線ではばったり。この馬、オープンで渋った馬場の実績はなく、それでいて休み明けなので、この馬を推した競馬予想家は猛省すべきだと思う。
宝塚記念
6着 10番 ノーブルマーズ 高倉稜 2.12.4 36.0
後方から外を回って、最後はよく差してきているが、上位馬とのレベルの差は歴然ということだと思う。
目黒記念
2着 5番 アイスバブル 牡 4 アヴドゥ 54 2.28.4 34.7
この馬もスタート速くなく後方から、意図的ではなく速いペースについて行けなかった印象。直線では外からじわじわ伸びたがルックトゥワイスには劣った。この馬1600万条件勝ちからの昇級馬だが、過去6戦で上がり3ハロンタイムが3番目以内と、堅実に末脚を使ってきていた。なので、このメンバーでは末脚の決め手が上位だったこと。逆に言えば末脚が大したことない馬の多い組み合わせだったということ。相手と展開に恵まれての2着。タイムから次走は過剰評価されそうなので注意が必要。
鳴尾記念
1着 7番 メールドグラース 牡 4 レーン 56 1.59.6 34.6
まずまずのスタートながら前半は無理せず後方から3番手に控える。コーナーから徐々に追い上げ、外から危なげなく末脚を発揮して1着になった。
外から差し切る競馬だったことから、このレースは粘れる先行馬も鋭い差し馬もいなかったということだと思う。前走の勢いそのままに楽に勝てた印象であるが、メンバーの弱い組み合わせだっただけに、今回の結果はあまり高く評価すべきではないだろう。
それにしてもレーン騎手は外差しの競馬で連対することが多いようだ。直線で外に出すまでのポジショニングがよいということなのだと思う。そういう意味では、先行力があって中山コースに向いていたマーフィー騎手とは対照的にレーン騎手は東京コース向きの騎手なんだと思う。今後も外差しで好成績を上げている馬に騎乗した際には逆らわない方がよいだろう。
5着 5番 ノーブルマーズ 牡 6 高倉稜 56 2.00.0 35.2
中段追走から、直線では少しは伸びるかと思わせるところがあったものの、結局伸びなかった。
このメンバーでこの程度走りでは、もう昨年の宝塚記念3着から衰えたと考えてよいと思う。
8着 4番 タニノフランケル 牡 4 武豊 56 2.00.8 36.3
2番手で積極的に先行したが全くいいところがなかった。休み明けだったこともありそうだが、しばらくは復調の兆しが見れるまでは消しでよいかもしれない。そもそもこの馬はインで距離ロスなく先行できたときしかオープンでは好走実績はない。
金鯱賞
10着 5番 タニノフランケル 吉田隼人 2.01.7 36.2
楽に先頭に立って、後続をやや離した逃げだったが実際にはスローペースの逃げであった。さすがにこのクラスではスローで勝負所の早めスパートで逃げ切る戦法は通用しない。ここ2戦のG3戦は恵まれたが、今後も恵まれるかどうかよく見極める必要があり、G2戦以上では3着以内に入るのは難しそうだ。
小倉大賞典
2着 3番 タニノフランケル 川田将雅 1.46.7 34.5
好スタートから内枠を活かして楽に2番手の位置を取り、逃げ馬が後続をやや離した逃げを打ったたため、スローで逃げているのと同じような状況となり、最後の直線でサイモンラムセスを捕らえるもスティッフェリオに差されて2着となった。
前走の内田騎手のレース後コメントで「囲まれなければハナを切らなくても大丈夫だと思う。」と言っていたが、その通り囲まれない形で2番手を進むことで好走することができた。この馬ダンビュライトと同じようなタイプで一本調子で走る馬なので先手を取って粘り込む戦法しかないのだが、川田騎手の絶妙なペース配分がよかったとはいえ、内枠であったことと、末脚がよい馬がいなかったことと、揉まれる展開にならなかったことで恵まれた面は大きかったと思う。前走の中山金杯もめぐまれた面が大きく、マウントゴールドと同じように2走続けて恵まれた。この馬超良血馬のため人気になりやすいので、次走も枠順と相手関係をよく見る必要があるが基本は疑った方がよいと思う。
8着 5番 レトロロック 松若風馬 1.47.2 34.4
あまり速くないスタートながら、内をうまく立ち回り、エアアンセムから一馬身離れたくらいの最内の中段を追走するが、4角から追い出してもさほど伸びず8着に沈んだ。
この馬は小倉での好走実績があることから穴人気になっていたが、実績があるといっても下級条件での話であり、重賞ではまったく通用しないことを示した結果となった。
日経賞
10着 9番 カフェブリッツ 蛯名正義 2.35.9 36.9
先行するも最後は全く粘れなかった。
先行したG3ダイヤモンドステークスは超低レベルレースだったため、3着に入れたが、やはり重賞で好走するにはレベル的に難しい馬だということだと思う。
新潟大賞典
1着 15番 メールドグラース レーン 1.58.6 33.0
まずまずのスタートから中段の位置をキープし、直線に入ってやや外に出し残り400m地点で追い出すと先頭に立ち、そのまま1着となった。
去年の冬あたりから急激に力をつけてきている4歳馬で、やや前の位置につけることができてエンジンのかかりが速く早めに抜け出す末脚があることが武器になる。
6着 13番 クリノヤマトノオー 和田竜二 1.59.2 33.4
後方から、直線ではルックトゥワイスの外から伸びようとしたが、ルックトゥワイスより明らかに末脚は劣った。それでも最後まで伸び続ける持続力はあることは示して6着となった。瞬発力勝負は向かないが持続力勝負になったときはこのクラスでも3着以内に入れる可能性はありそう。
14着 12番 アウトライアーズ 丸田恭介 1.59.9 34.5
見所無し。
京都記念
9着 2番 ノーブルマーズ 高倉稜 2.15.4 35.4
スタートで押して前に出ようとするも、前から5番手の内の位置をとるのが精いっぱいな感じ。向こう上面でブラックバゴが外からマクッたときに一瞬外に出そうとする前に馬が詰まっていたため進路を変えれず。早めのペースアップにはしっかりついていったが、直線の最後は他馬の末脚に劣り9着に沈んだ。
このスローペースで前目の位置が取れなかったのが不思議ではあるが、好位を取れるかどうかは気分次第といったムラ馬なのかもしれない。そもそも古馬重賞の良績はG2の2着G1の3着だけで凡走も多く、これだけメンバーが弱ければ3着以内には入るだろうと考えてはいけない馬だったということで猛反省している。ただ、時計の速かったJC以外は1着からの着差があまり大きくないので、今後も相手候補として警戒すべき馬だと思う。
4.結論
1番人気でもメールドグラースは戦績から3連複の軸馬としての信頼性はかなり高いと思う。遊び馬券としては、最近末脚の鋭さが板についてきたカデナが1着になるパターンが面白い。さらにシャイニービームの前残りがあれば、1番人気が軸の馬券でも高配当が期待できる。
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