若い馬のメンバーが大したことなかったので、実績のある高齢場が上位を占める結果となった。1、2着馬はインを距離ロスなく走ったことも大きく。ベテラン騎手の好騎乗も光る1戦となった。
1.レース結果の基礎データ
2020年 1月18日(土) 1回小倉1日 天候:小雨 馬場状態: 重
11R 第57回愛知杯
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (牝)(国際)(特指) 芝 2000m 16頭立
馬場差 +1.2 完全タイム差 +2.1
タイムランク E メンバーランク D
LAP :12.3-11.1-11.9-12.6-12.2-12.0-12.0-12.2-12.4-12.4
通過:35.3-47.9-60.1-72.1 上り:73.2-61.0-49.0-37.0
淀みのないペースとなっているが、最後はさほど減速していないので持久力戦にはなっていない。ただし、かなり力のいる馬場になっていたので、力のない馬は大きくバテていた。
重馬場であるが、開幕週なのでイン有利の馬場であった。
2.完全タイム差検証
過少評価しすぎで、1秒ほど速く補正した方がよい。それでも低レベルレースではある。
3.各馬の分析
1着 5番 デンコウアンジュ 牝 7 柴田善臣 56 2.01.1 36.1
中段のやや後方を最内のポジションで追走する。4角では内で距離ロスなく走れたことを活かして自然体でポジションを上げることができた。直線に入って、前が開かないので外に出し、追い上げさらに内に切れ込んで追い込み1着となった。
一瞬の切れ味のある馬なので、直線で外に出し、内に切れ込むのも反応の良さで末脚を活かした走りだった。重馬場ながら開幕週なのでイン有利の馬場だったのでインぴったりを回って、距離ロスなく走れたことがよかった。
一瞬の切れ味を活かすタイプなのでハンデが重いことは苦にはならない。近走は6着とか4着とか地味な着順ながら上位とは差のない競馬が出来ていたので、低レベルな今回のレースで好走したことは不思議ではない。
2着 6番 アルメリアブルーム 牝 6 武豊 53 2.01.1 36.4
最内でデンコウアンジュの少し前のポジションを追走する。この馬も内で距離ロスなく走れたことを活かして自然体でポジションを上げデンコウアンジュよりも早めに外に出して仕掛けるが、エンジンのかかりが遅くL1Fになってようやくスピードに乗り追い込んでの2着だった。
前走のエリザべズ女王杯でもL1Fで目立つ伸び脚を見せていたので、エンジンのかかりは遅いが最後はいい脚が使える馬なので、今回の好走は納得できる。ただし、脚質的に1着で勝ち切るのは難しそう。
3着 3番 レイホーロマンス 牝 7 酒井学 52 2.01.2 36.5
中段を追走から、4角で仕掛け早めに先頭に立ち、1、2着馬の切れ味には屈したが最後まで伸びて3着になった。
今までは、末脚はあるが流れるペースだと追走で脚を使ってしまい凡走するタイプの馬だったが、2戦続けて長距離戦を使ったことがいいトレーニングになって追走が苦にならない走りができるようになったようだ。前々走は凡走したものの、前走はよい走りを見せていたので、好走できそうな下地はあった。早めのスパートから持続力を活かす走りをしたので、軽ハンデが活きたのは明らか。ハンデが上がるとパフォーマンスを落とすはずであるので、今後の好走の機会は少なそうだ。
4着 14番 フェアリーポルカ 牝 4 和田竜二 53 2.01.3 36.4
レイホーロマンスのやや後ろを追走。レイホーロマンスと同じようなタイミングで4角から伸びたが、レイホーロマンスとの差は最後まで縮ならなかった。
外枠だったので、やや外を回る距離ロスはあった。切れる脚はなく、持続力もそう長くはないので、弱いメンバーのレースでないと、恵まれたとしても好走は難しそう。
5着 2番 センテリュオ 牝 5 ルメール 55 2.02.0 36.7
後方2番手をインで追走4角から追い上げ外から伸びてはいたが4着まで。
戦績からこの馬は道悪はよくないのは明らか。さらに追走力があまりないので流れるレースだと後方からになる。オープンではまだ3着以内にはいったことがないので、明らかに人気先行タイプなので、こういう馬は疑ってかかった方が妙味がある。
6着 11番 ウインシャトレーヌ 牝 6 横山武史 53 2.02.2 37.0
後方追走で直線では大外に出し最後まで伸びてはいた。
条件戦では先行力を活かした走りをしていたが、オープンに入ってまるで先行できない状況なので、好走は今後も難しそう。
7着 8番 パッシングスルー 牝 4 池添謙一 54 2.02.3 37.4
中段追走から4角で早めに外を回って仕掛けるも大した末脚は発揮できなかった。
内有利の馬場の中、勝負所で外に出さざるを得ないところで、致命的であったが、そもぞもこの馬は3歳限定重賞の紫苑Sくらいしか実績がなく、このときも辛勝でスローに乗じたポジショニングを利しての好走なので、大した実力もないのに人気になりやすい馬である。
8着 9番 リリックドラマ 牝 6 菱田裕二 53 2.02.4 38.2
2番手追走。4角の終わりで一旦先頭に立ったが直線でズルズル後退した。
先行力はあるが、末脚がまるでないので、オープンではよほど展開に恵まれないと好走は難しそう。
9着 16番 サラキア 牝 5 川田将雅 55 2.02.4 37.7
中段追走。直線でもさほど伸びず。
末脚は大したことなく。スローペースで先行できたときだけソコソコ走れる馬なので、流れるペースで外枠ということで出番はなかった。
10着 1番 サヴォワールエメ 牝 4 荻野琢真 51 2.02.5 38.0
先行してインぴったりを回ったが、直線ではまるで伸びず。
2勝クラスを勝ったばかりの馬なので、当然ながらここでは通用しなかった。
11着 7番 アロハリリー 牝 5 北村友一 55 2.02.8 38.3
先行したが、直線ではまるで伸びず。
先行力はあるが、末脚がまるでないので、オープンではよほど展開に恵まれないと好走は難しそう。
12着 15番 ポンデザール 牝 5 藤岡康太 54 2.03.0 37.6
後方のまま見所無し。札幌のオープン戦で1回だけ好走出来たのは50キロの軽ハンデだったからということなのだろう。
13着 12番 カレンシリエージョ 牝 5 藤田菜七 49 2.03.7 38.1
後方のまま見所無し。
3勝クラス馬で先行力がないので、軽ハンデでも通用する力はないのは明らか。
14着 4番 モルフェオルフェ 牝 5 丹内祐次 53 2.04.1 40.0
逃げて極端にバテた。バテすぎなので、距離が合わなかった可能性もある。
15着 13番 レッドランディーニ 牝 5 西村淳也 52 2.04.1 38.9
後方のまま見所無し。
近走マーメイドSで見せた末脚がまるで発揮できていないので、調子を落としていると考えてよさそう。復調の兆しが見えるまで即消しでよいだろう。
16着 10番 ランドネ 牝 5 吉田隼人 53 2.04.8 40.4
先行するも早々とバテる。
昨年の愛知杯の3着以降はずっと凡走が続いている。
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