有利不利のない真っ向勝負のレースとなり、レースレベルも低くないので、今後に向けてしっかり回顧しておくべきレースとなった。
1.レース結果の基礎データ
2020年 3月14日(土) 1回中京5日 天候: 曇 馬場状態: 重
11R 第34回中日スポーツ賞ファルコンS
3歳・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝 1400m 18頭立
馬場差 +0.4 完全タイム差 -0.1
タイムランク C メンバーランク C
LAP :12.1-10.7-11.0-11.7-12.1-11.5-12.2
通過:33.8-45.5-57.6-69.1 上り:69.2-58.5-47.5-35.8
前半のペースが速いのは逃げ馬の暴走ペースによるもので、2番手以降はそう速いペースではない。直線では馬郡がばらける展開になったので、特に有利不利のない、真っ向勝負のレースになった。ここでの着順は実力通りとみることができそうなレースだった。
2.完全タイム差検証
成長期である3歳なので、評価が難しいのだが、上位勢が前走とパフォーマンスアップしていて、下位勢がパフォーマンスダウンしている傾向がはっきり表れているので、ゼノンジャスタ、セイウンパワフルを物差しと見る。そうすると、シャインガーネットは成長していると見ることが出来るので、桜花賞でも有力候補となる可能性がある。
3.各馬の分析
1着 6番 シャインガーネット 牝 3 田辺裕信 54 1.21.3 34.7
好スタートから前のポジションを取りに行くが、回りが速いのでかかり気味になっている馬を騎手がやや抑えて、前に馬を置く形で、5、6番手を追走する。直線に入ってやや外に出し追い出すとジワジワ伸びて、坂を上がったところで先頭に立ち、そのまま押し切り1着となった。
特に不利とか恵まれたとかはなく、このメンバーでは一番強いと感じさせる勝利だった。
先行力があり、末脚もしっかりしているのが強みとなる。前走は速いペースでやや外を回る距離ロスがありかつ仕掛けが早かったので、4着だったが、差の少ない4着だったので、力負けではなかった。
桜花賞で3着以内に入る可能性は十分ありそう。
2着 10番 ラウダシオン 牡 3 武豊 57 1.21.5 35.2
好スタートから4番手を追走。直線に入って、シャインガーネットと併せ馬の形になって競り合うも、最後は1馬身ちょっとの差をつけられた。
この馬も先行力があって末脚がたしかなところを見せたが、シャインガーネットとは明らかに力負けであり、武豊騎手もそれを認めているコメントをしている。
3着 2番 ヴェスターヴァルト 牡 3 菱田裕二 56 1.21.9 35.1
中段を追走から、直線ではややもたつくも最後に切れ味を見せて3着になった。
追走力はまずまずあるもののエンジンのかかりが遅いが、トップスピードに乗ったときの脚は速い。が、好走出来るレースの幅は狭そうだ。
4着 5番 トリプルエース 牡 3 藤岡康太 56 1.21.9 35.1
中段のやや後方追走から、この馬も直線でスピードに乗るのに時間がかかりジワジワ伸びての5着だった。
この馬もエンジンのかかりが遅い。
5着 8番 レッドライデン 牡 3 横山武史 56 1.22.1 34.9
後方追走。4角ではやや外を回ったものの、直線手前でインが空いているところを目ざとく突き、インから伸びてこようとするも、坂を上がってからの脚色が今一つだった。
直線ではインから一瞬抜け出しそうになる見せ場を作ったが、これは馬の能力というよりも、騎手の手腕によるもの。横山武史騎手は最近目ざとくいいポジションをとるプレーが増えいるので、明らかに成長していて、今後に期待が出来る存在になった。
6着 1番 ウイングレイテスト 牡 3 ミナリク 56 1.22.2 35.4
インの中段を追走。直線では先頭集団に喰らいつき、坂を上がって一瞬鋭い脚を見せたが、ほんの一瞬で終わった。
7着 3番 エグレムニ 牡 3 岩田望来 56 1.22.4 35.8
シャインガーネットのすぐ内で同じようなポジションで追走していたが、直線に入っての末脚は大したことなかった。
8着 7番 ゼンノジャスタ 牡 3 福永祐一 56 1.22.4 35.3
中段の後ろを追走。直線で大外に出すも伸び脚は大したことなかった。
9着 13番 ビアンフェ 牡 3 藤岡佑介 57 1.22.6 36.6
好スタートから2,3番手を追走。坂を上がるところまでは前で粘っていたが、そこから脱落した。
10着 4番 セイウンパワフル 牡 3 斎藤新 56 1.23.0 37.1
この馬も好スタートから2,3番手を追走。坂を上がるところまでは前で粘っていたが、そこから脱落した。ビアンフェよりもインを走っていたので、ビアンフェより明らかに弱い。
11着 9番 アブソルティスモ 牡 3 丸山元気 56 1.23.6 36.2
スタートが悪く最後方からになる。直線の坂で少しだけ伸びたが伸びたのはそこだけ。
過去の戦績を見ると先行力を活かすタイプではあるが、それは皆スローペースのレースであり、今回の敗因はスタート失敗だけでなく、速いペースのレースへの対応力がいまひとつということも言えそう。
12着 11番 マイネルグリット 牡 3 国分優作 57 1.24.1 36.8
後方のまま見せ場なし。
13着 14番 コスモリモーネ 牡 3 川又賢治 56 1.24.2 37.4
特に見所無し。
14着 15番 テーオーマルクス 牡 3 荻野琢真 56 1.25.0 38.4
特に見所無し。
15着 18番 ペコリーノロマーノ 牝 3 吉田隼人 54 1.25.3 37.6
後方のまま見せ場なし。
ここ2戦走らなさすぎなので、精神的な問題なのかもしれない。
16着 16番 ライチェフェイス 牡 3 藤井勘一 56 1.26.6 39.3
後方のまま見せ場なし。
17着 17番 エーティーメジャー 牡 3 荻野極 56 1.27.6 40.0
後方のまま見せ場なし。
18着 12番 デンタルバルーン 牝 3 西村淳也 54 1.29.2 43.7
暴走気味のペースで逃げ、3,4角で外を回った距離ロスもあって、後続に4角であっさり捕まった。全くいいところのない逃げだった。
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