有力馬が早めの勝負で潰しあいをする見ごたえのあるレースとなった。クリンチャーが今後も同様の戦法を取るようになれば、今後も面白いレースがみれそうで、チャンピオンズカップの楽しみが広がった。
1.レース結果の基礎データ
2020年11月 8日(日) 5回阪神2日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第10回みやこS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1800m 10頭立
馬場差 -0.6 完全タイム差 -0.2
タイムランク C メンバーランク D
4ハロン目以降、速いラップを刻み続ける厳しいレースになった。その分L1Fで大きく減速している。例年の京都コースと違ってL1Fの坂が堪える展開となった。
2.完全タイム差検証
やや過大評価で、エイコーンを物差しとして、0.6秒ほど下方修正するとしっくりきそう。
3.各馬の分析
1着 6番 クリンチャー 牡 6 川田将雅 57 1.49.9 37.3
スタートは速くなかったが、気合をつけて1角までに外の4番手の位置を取る。道中外から前の馬にプレッシャーをかける形で追走し、4角の途中で先頭にいたベストタッチダウンが早々と脱落し、直線に入ってからはすぐ前にいたエアアルマスとの一騎打ちに思われたが、これも残り200mの手前で脱落してしまい、他馬を蹴散らす形で2着に0.5秒差をつける完勝だった。
持続力はあるものの、速い脚が今一つで2,3着が多い馬であったが、早めに進出して持続力勝負に持ち込むことでこの馬のよさが最大限に活きた勝利だった。川田騎手は初騎乗であったが、レース映像を何度も見て持続力勝負に持ち込むのがよいと考えて、今回の作戦を試みたとのことで、さすがの好騎乗だった。
2着 7番 ヒストリーメイカー 牡 6 北村友一 56 1.50.4 37.6
中団追走から、4角で外を回って直線入口までに3番手に進出するとそこからグングン伸びて2着になった。
前がバテる展開に乗じたところはあるが、4角の加速、直線の末脚ともに見どころがあった。北村友一騎手は今回かなり久々の騎乗になったが、ここ数戦からは騎手が大幅に強化された形になった。今までこの馬が重賞ではいまいちスケール不足に感じられたのは騎手がいまいちだった可能性もある。騎手の大幅強化にはやはり注目すべということだろう。
3着 8番 エイコーン 牡 5 高倉稜 56 1.51.1 37.7
最後方追走。最後の直線でも後方の位置であったが、ジワジワ伸び続け3着に浮上した。
最後エアアルマスがバテ過ぎたのに乗じた感はあるが、休み明け4戦目ながら前走の好調子を持続していたようだ。調子を長く維持できるタイプなのかもしれない。
4着 10番 エアアルマス 牡 5 松山弘平 58 1.51.2 38.7
速いペースを2番手追走し、最後の直線の途中までよくクリンチャーと競っていたのだが、最後はちょっとバテ過ぎの感がある。41週の休み明けが堪えたのだろうか。
5着 2番 マグナレガーロ 牡 5 浜中俊 56 1.51.4 38.6
中団追走から最後までしっかり走ってはいたが、勝負圏内には入れず、重賞では少し足りない。
6着 4番 テーオーエナジー 牡 5 古川吉洋 57 1.51.5 38.4
中団追走から最後までしっかり走ってはいたが、勝負圏内には入れず、重賞では少し足りない。
7着 3番 ナムラカメタロー 牡 4 石川裕紀 57 1.52.1 38.7
後方追走のまま見どころなく終わる。重賞では少し足りない。
8着 9番 スワーヴアラミス 牡 5 藤岡康太 57 1.52.1 38.8
後方追走のまま見どころなく終わる。
前目の位置につけれたときにそこそこの成績を残す馬ながら、今回のような厳しいペースではまるで出番がなかった。
9着 1番 ワイドファラオ 牡 4 福永祐一 59 1.53.9 41.0
3番手追走していたが、3角で早々と脱落した。やはり中央競馬の古馬重賞では通用しない。
10着 5番 ベストタッチダウン 牡 4 武豊 56 1.54.4 41.9
逃げたが、4角で脱落。スピードはあるのだが、やはり1頭だけのマイペースで逃げれないと脆いようだ。
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