有力馬は前走から距離短縮している馬が多く、能力比較が難しいレースだった。勝った馬は成長力により大きく自身のパフォーマンスをアップさせたので、やはりこの時期の3歳戦の予想は難しい。
1.レース結果の基礎データ
2021年 5月29日(土) 3回中京7日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第4回葵S
3歳・オープン(重賞)(別定) (国際)(特指) 芝 1200m 18頭立
馬場差 -1.3 完全タイム差 +0.4
タイムランク D メンバーランク C
かなりのハイペースに見えるが、2番手以降は少し離れて追走していたので、そう速いペースではなく、最後は横に大きく広がり後続がなだれ込んであまり着差のない結果になったので、2番手以降は無理のないペースだったようだ。
2.完全タイム差検証
ほぼ妥当に見えるが、0.2秒ほど低く見た方がよさそうに思える。
3.各馬の分析
1着 7番 レイハリア 牝 3 亀田温心 54 1.08.1 34.5
好スタートから先頭争いに加わるも、テイエムトッキュウが速すぎるので、少し離れた2番手を追走。残り200mを過ぎたところで先頭に立つと、ゴール前でヨカヨカの追撃をギリギリ凌いでの1着だった。
未勝利戦、1勝クラスを連勝して、重賞のここでも大きく自身のパフォーマンスをアップさせた。2番手でしっかり折り合うことができるので、1200m線であれば今後も好走できそう。高速馬場から、重馬場、ダートまでこなせるのも強みとなる。
2着 2番 ヨカヨカ 牝 3 幸英明 55 1.08.1 34.0
中団追走。直線で坂を上がったところからグングン伸びて、1着馬をギリギリ差せずの惜しい2着。
フィリーズレビュー2着の実績からここでは力上位ということだったようだ。
3着 8番 オールアットワンス 牝 3 和田竜二 54 1.08.2 34.3
中団のやや前目を追走。4角の終わりでレイハリアの少し後ろの位置につけ、そこからの伸びは大したことないように見えたものの、ゴール前で少し伸びて3着を確保した。
前目につけてひと足使うタイプの馬のようで、今回のような位置取りになれば、3着以内に入るのはあり得るということのようだ。もう少し位置取りが後ろになると末脚が足りないということになりそう。
4着 14番 ファルヴォーレ 牡 3 鮫島克駿 56 1.08.3 33.5
後方追走から、4角は外を回りすぎないように回り、直線では坂を上がってから伸びたが、そう鋭い末脚には見えなかった。上り3ハロンタイムは4角をうまく立ち回ったものであまり評価できない。
5着 5番 モントライゼ 牡 3 ルメール 57 1.08.3 34.0
ゲートを五分に出たが、向正面で挟まる不利。これで中団まで引かされてしまった。それでも4角でやや内を回り距離得で巻き返し直線に入ってインをついてよく伸びたものの、最後の伸び脚が足りなかった。
いい脚があまり長く使えないタイプのように思える。安定して好走するのは難しいタイプなのかもしれない。
6着 9番 スンリ 牝 3 池添謙一 54 1.08.3 34.0
中団やや後方を追走。直線では外に出し、最後はよく伸びてはいた。
先行することが多い馬なのだが、今回のようなハイペースだと追走に苦労するようだ。
7着 17番 マリーナ 牝 3 坂井瑠星 54 1.08.4 34.5
外の4番手を追走していたが、4角で外を回った距離ロスがあり直線では少し後ろに位置になってしまう。坂のところではもたつくように見えたが、最後はしっかり伸びていた。大外枠ということもあるが、外を回る距離ロスが大きかったことは記憶すべき。いい騎手に代われまもう少しやれるかもしれない。
8着 11番 サルビア 牝 3 福永祐一 54 1.08.4 34.1
中団追走し、直線では外に出して伸びようとするも大して伸びなかった。
もう少し前の位置につける馬なのだが、今回のペースはこの馬には速すぎたということなのかもしれない。
9着 18番 フォイアーロート 牡 3 岩田康誠 56 1.08.4 33.9
後方追走から直線では外を回って最後はよく伸びていた。
9着とはいえ1着との着差は0.3秒でこのあとの古馬2勝クラス戦はしっかり勝ち上がれる実力はありそう。
10着 13番 アスコルターレ 牡 3 松山弘平 57 1.08.5 33.7
後方追走から直線では外を回って最後はよく伸びていた。
戦績から追走力が今一つであることは明らか。
11着 4番 インフィナイト 牝 3 藤井勘一 54 1.08.5 34.7
インで4,5番手を追走していたが、最後は伸びず。
インでうまく立ち回れていたわりには最後がダメすぎた。
12着 1番 リンゴアメ 牝 3 丹内祐次 55 1.08.6 34.0
後方追走から4角で外を回りすぎないように回って、最後まで伸びてはいるが、後方から外を回った馬よりも末脚は劣っていた。
13着 15番 テイエムトッキュウ 牡 3 松若風馬 56 1.08.6 35.4
序盤のスピードは速く他馬を少し離しての逃げだったが、残り200mを過ぎたところで失速した。
序盤のスピードがかなり速いのは持ち味なので、どこかでこれを活かして好走する機会はありそう。
14着 10番 ロングトレーン 牝 3 団野大成 54 1.08.7 33.8
後方追走から、最後は極端に大外に出して少しだけ伸びてはいた。多頭数のレースはよくないのかもしれない。
15着 3番 カンタベリーマッハ 牡 3 鮫島良太 56 1.09.1 35.0
中団追走するも直線で後退した。ここでは能力が劣っていたのは明らか。
16着 6番 ダディーズビビッド 牡 3 武豊 57 1.09.4 35.4
中団追走するも最後は止まる。戦績から負けすぎなのだが、「スイッチが入ってコントロールが利かなくなってしまった。2戦目になると良くない」ということなのでこの馬は出走間隔を開けないとダメということは覚えておきたい。
17着 12番 リメス 牡 3 浜中俊 56 1.09.6 35.9
2番手追走していたが、最後は止まる。ここでは能力不足であることは明らか。
競争除外 16番 ロンギングバース 牡 3 横山和生 56
「先週の結果分析」のタイムランクA B には怪しいものと信頼できるものがある。
2020年 ジャパンカップの真完全タイム差を補正する ~真完全タイム差こそスピード指数の最終到達点である~
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