かなり馬場が悪化する中、平均ペースの先行決着となるレースだった。
1.レース結果の基礎データ
2021年 7月11日(日) 1回福島4日 天候: 曇 馬場状態:稍重
11R 第57回七夕賞
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立
馬場差 +2.5 完全タイム差 +1.2
タイムランク E メンバーランク D
かなり馬場が悪く、序盤がやや速く、その後は平均ペースとなる。よい末脚を繰り出す馬がいなかったので、末脚が封じられるペースになったようだ。
2.完全タイム差検証
ほぼ妥当な完全タイム差に思える。
3.各馬の分析
1着 4番 トーラスジェミニ 牡 5 戸崎圭太 57 2.02.2 37.0
楽に2番手の位置につける。4角の終わりで早めに先頭に立ち、そのまま押し切った。
映像を見るとこの馬の末脚がしっかりしていたというよりは、後方から差してくる馬が何もいなかったような印象の結果。前走先行してG1安田記念5着の実績から先行決着ではこのメンバーでは能力上位は明らかだった。前走から戸崎騎手が乗る前は、大した騎手が乗っていないので、それ以前はこの馬本来の実力を出し切れていなかった可能性もある。
2着 2番 ロザムール 牝 5 M.デム 53 2.02.2 37.1
スタートはそう速くないものの内枠を活かして先手を主張し、先頭の位置をとる。2番手外から終始プレッシャーをかけられる厳しい展開になり、4角の終わりでトーラスジェミニに交わされてからは脱落するかに見えたが、最後までしぶとく最後は差し返そうな勢いも感じられた2着だった。
上位2頭が早めのペースで先行したことで後続の脚を封じるペースになったのかもしれない。道悪がうまいのと、厳しいペースで先行したレースでの好走実績が多いことは覚えておくべき。
3着 6番 ショウナンバルディ 牡 5 岩田康誠 55 2.02.4 36.7
インの中団を追走。4角もインを回り4角の終わりで外に出して追い上げるもややもたつくように見えたが、ゴール直前になって一伸びしてギリギリ3着を確保した。
ここ数戦の真完全タイム差から能力が高いとこはわかったいたものの、スローペース戦が多かったので厳しいペースへの対応が未知数だったが、しっかり対応できた。ただし、インで距離ロス少なく立ち回れたことが最後の一伸びにつながったので、好騎乗と展開に恵まれての3着の感はある。
4着 1番 マウントゴールド 牡 8 岩田望来 57 2.02.4 37.0
インの4番手を追走。最後までしっかり粘っていたが、最後はギリギリで差されての4着。
厳しいペースでも先手のポジションを取れれば最後までしぶといことを示した。
5着 13番 プレシャスブルー 牡 7 柴田善臣 54 2.02.5 36.6
後方追走。4角で外から追い上げ長くいい脚を使い追い込んできたが、最後のひと伸びが足りなかった。
外を回った距離ロスを考えるとよく走っているように見えた。7歳馬ではあるがまだどこかでチャンスはありそう。
6着 7番 カウディーリョ 牡 5 丸山元気 55 2.02.5 37.1
4,5番手を追走するが最後の伸びが足りなかった。
7着 15番 トラストケンシン 牡 6 吉田豊 52 2.02.6 36.4
後方追走から4角でインを回り最後インから伸びてくるが、上位勢を脅かすような脚色はなかった。
上り3ハロンタイム最速ではあるものの、多くの差し馬が外を回る中、インで距離ロスなく走ったものなので、評価できない。
8着 5番 ブラックマジック 牡 4 石橋脩 54 2.02.7 37.4
3番手追走するも直線伸びず。下のクラスでスローペースで先行して伸びていた馬なので、厳しいペースには対応できなさそう。
9着 3番 ワンダープチュック 牡 7 津村明秀 54 2.02.8 36.6
後方追走。4角でインを回り距離得があったが、それでもこの着順まで。
10着 11番 スカーフェイス 牡 5 三浦皇成 52 2.02.9 37.0
後方追走。4角では外を回り、直線最後で少しだけ伸びていたが、大した脚ではなかった。
11着 8番 アールスター 牡 6 長岡禎仁 56 2.03.0 37.1
特にみどころなし。
12着 16番 ヴァンケドミンゴ 牡 5 酒井学 56 2.03.2 37.3
後方追走から4角で外を回り直線ではさほど伸びず、まるでいいところがなかった。
13着 10番 クラージュゲリエ 牡 5 吉田隼人 56 2.03.4 38.0
6番手追走するも直線でまるで伸びず。どういうときに好走するのかこれまでの戦績からイメージするのが難しいが、好走できるレースの幅が狭い馬であることは間違いなさそうだ。
14着 9番 クレッシェンドラヴ 牡 7 内田博幸 58 2.03.6 37.9
中団やや後方追走から4角で追い上げようとするも前との差を詰めることができず。直線の伸びは大したことなかった。
福島コースで4角の加速を活かして好走してきた馬だったが、斤量58キロで好走実績がないことも響いたように思われる。
15着 14番 ワーケア 牡 4 田辺裕信 55 2.04.6 39.1
特に見どころなし。古馬オープンでの好走は難しそう。
16着 12番 ツーエムアロンソ 牡 5 野中悠太 53 2.08.0 41.7
後方のまま見どころなく終わる。
「先週の結果分析」のタイムランクA B には怪しいものと信頼できるものがある。
2020年 ジャパンカップの真完全タイム差を補正する ~真完全タイム差こそスピード指数の最終到達点である~
コメント