上り馬のロータスランドの扱いをどうするかがポイントのレースで、それ以外は順当に実力のある馬が好走する結果となった。下級クラスを連勝してきた上り馬はどこかで壁にぶつかることが多く、それがどのレベルなのかを考えるのが重要だという教訓を得た。
1.レース結果の基礎データ
2021年 7月18日(日) 3回小倉6日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第69回トヨタ賞中京記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 1800m 12頭立
馬場差 -1.1 完全タイム差 +1.8
タイムランク E メンバーランク D
後半早めにペースアップが始まる展開になったが、最後までスピードが持続しているの持続力勝負というわけではなかった。
2.完全タイム差検証
前半ペースが遅かったせいかかなりの過小評価になっている。0.5秒ほど上に見た方がよい。
3.各馬の分析
1着 3番 アンドラステ 牝 5 川田将雅 54 1.46.2 34.3
スタートよくインの4番手の位置を楽に確保。4角のはじめはじっくり回り、4角の終わりあたりで追い出すと、インの距離得もあって、直線に入ってすぐ先頭に立つ。そのまま後続を振り切って1着となった。
上りがあまり速くない馬なので、インでうまく立ち回れたことが大きい。川田騎手の好騎乗によるところが大きい勝利だった。
2着 8番 カテドラル 牡 5 福永祐一 56 1.46.3 33.7
後方追走。4角で大外から勢いをつけて上がってくるもかなり外を回る距離ロスがあった。それでも外からグングンのびて2着を確保。
戦績から末脚は確かな馬であり、今回のメンバーでは瞬発力上位であることを示した。以前は末脚は確かでもかなり後方に置かれすぎるレースが多かったが、前々走の中山でのレースから小回りでも4角から加速できることを示していた。近走ではG3レベルではかなり信頼度の高い馬になっている。
3着 11番 クラヴェル 牝 4 横山典弘 52 1.46.3 33.5
後方を追走。4角では外を回りすぎないように回り、4角の終わり辺りから追い出し、直線ではインが空いていることからインに切れ込み、最後はインから鋭く伸びた。
上り最速であるが、カテドラルがかなり外を回ったので、内外の差によるもの。立ち回りの良さで一瞬の切れ味がうまく活きた印象。
4着 1番 ミスニューヨーク 牝 4 加藤祥太 52 1.46.5 34.3
インの中団を追走。4角ではインから追い上げてアンドラステのすぐ後ろの位置までつけたが、最後は伸びを欠いた。
インを上手く立ち回ったが、それでも4着というのがこの馬の実力と考えてよさそう。
5着 5番 ロータスランド 牝 4 藤岡康太 54 1.46.6 34.9
先頭から少し離れた2番手を追走。4角終わりで先頭を捕らえようとするも、伸び脚が足りず。5着確保がやっとだった。
下級条件で2,3番手につけて最後速い末脚を使ってきた馬であったが、前走のオープン特別では3番手につけて勝ちはしたものの、上り3ハロンタイムは6番目だった。このことから、重賞では少し末脚が足りないかもしれないと考えることはできた。加えてコーナー4つのレースは初めてであり、上り馬であったが、危険な1番人気馬だった。
6着 9番 ボッケリーニ 牡 5 浜中俊 57 1.46.6 34.6
中団追走。4角でやや外を回り、直線入口ではカテドラルのすぐ内の少し後ろの位置にいたが、直線での伸び脚はカテドラルよりはっきり劣った。
今回は過去2戦に比べて前半がそう速くないので、もう少し末脚が繰り出せてよさそうにも思うのだが、よい頃の調子からは少し劣っているのかもしれない。
7着 6番 メイケイダイハード 牡 6 酒井学 55 1.46.7 34.4
中団のやや後方を追走。4角では外を回り、直線では追い上げてきているものの、上位勢を脅かす脚色ではなかった。
8着 10番 ディアンドル 牝 5 団野大成 55 1.47.0 35.5
後続を少し離した逃げが打てたが、直線に入ってすぐアンドラステに交わされるとそのまま交代した。
元々末脚がなく、上位に来れた時は、末脚のいい馬がいない組み合わせに恵まれてのものなので、納得の結果。
9着 7番 アメリカズカップ 牡 7 松若風馬 54 1.47.1 35.3
外の3番手を追走していたが、4角の終わりで早々と勢いを失った。
10着 2番 ダノンチェイサー 牡 5 岩田望来 56 1.47.2 35.1
中団を追走するも、直線では伸びず。
末脚が少し劣る馬なので、前目につけれて、色々恵まれる条件がないと上位進出は難しい。
11着 12番 アバルラータ 牝 7 西村淳也 52 1.47.4 34.6
後方追走のまま見どころなし。戦績からオープンでは全く通用しない成績となっている。
12着 4番 ドリームソルジャー 牡 7 鮫島克駿 54 1.47.6 34.8
後方追走のまま見どころなし。戦績からオープンでは全く通用しない成績となっている。
「先週の結果分析」のタイムランクA B には怪しいものと信頼できるものがある。
2020年 ジャパンカップの真完全タイム差を補正する ~真完全タイム差こそスピード指数の最終到達点である~
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