人気が割れていて大混戦に思えたが、結局人気馬が上位になる結果となった。やはり騎手の技量が重要であることを感じさせられるレースとなった。
1.レース結果の基礎データ
2022年 2月19日(土) 1回阪神3日 天候:小雨 馬場状態: 良
11R 第57回京都牝馬S
4歳以上・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指) 芝 1400m・内 18頭立
馬場差 -1.1 完全タイム差 -0.1
タイムランク C メンバーランク D
LAP :12.2-10.8-11.3-11.5-11.1-10.7-12.1
通過:34.3-45.8-56.9-67.6 上り:67.5-56.7-45.4-33.9 平均:1F:11.39 / 3F:34.16
L1Fで大きく減速するラップだったが、そのわりに前が止まらなく末脚の鋭い馬がいなかったので、前半のポジショニングが重要なレースとなった。
2.完全タイム差検証
1.1秒ほど低く見た方がよい。この弱いメンバーで完全タイム差-0.1はないだろう。
3.各馬の分析
1着 7番 ロータスランド 牝 5 岩田望来 56 1.19.7 33.8
好スタートから2番手を追走。4角の終わりで早々と先頭を交わすとそのまま押し切ってしまった。「切れる馬ではないので早めに踏んでいきました」ということだが、先行して上り3ハロンタイム2番目の脚を使われたら他馬の出番は全くなく。終わってみれば1頭だけ力が違ったレースとなった。先行して好走する確率が高い馬なのだが、スローペース戦になると切れる馬にやられるようで、今回は相手に恵まれたとともにペースがこの馬にとって絶妙に良かったということが言えそうだ。
2着 2番 スカイグルーヴ 牝 5 ルメール 54 1.19.8 33.7
インの4番手を追走。4角をインぴったり回り直線に出して追い出すと、1着馬に迫るような脚は使えなかったが、他の差し馬が大したことなく2着を確保した。ルメール騎乗の昇級馬だったが、過去の戦績から好走確率は高くないので買いにくい馬だったのだが、他馬が大したことなくインを効率よく回るルメールの好騎乗で2着になれた印象。上り3ハロンタイムは最速であるがインぴったりの距離得が活きたものであまり評価できない。
3着 15番 タンタラス 牝 6 川田将雅 54 1.19.9 33.9
外の3番手追走。4角の終わりでは1着馬のすぐ後ろの位置につけていたものの、直線に入ってすぐ離されてしまう。それでもしぶとく脚を使い3着を確保した。川田騎乗の昇級馬だったが、過去の戦績から好走確率は高くないので買いにくい馬だったのだが、前走は初めての1400m戦でそれまでは1600m以上の距離を使っていたので、距離短縮で能力が開花したということかもしれない。ただし、メンバーの弱さに助けられた感もある。
4着 8番 シゲルピンクルビー 牝 4 和田竜二 54 1.20.1 33.9
好スタートで先行しようとするも、外から切れ込んできた15番タンタラスに前をさえぎられる形になり3角までには6番手くらいの位置になる。最後までしっかり伸びてはいたが、前の3頭には届くような脚ではなかった。このところ先行してよく粘る競馬が続いていたので、メンバーが弱くなる今回は絶好の好走機会であったが、結果的には序盤のポジション争いで一歩引いてしまったのが最大の敗因になった。強引にでもポジションを取りに来る川田騎手とそこまで積極的でない和田騎手の差がそのまま騎手ランキングに表れているように思えて、競馬予想にはこうした騎手の実力差も考慮に入れなければならないということを改めて感じさせられた。
5着 1番 サンクテュエール 牝 5 藤井勘一 54 1.20.4 34.1
インの中団を追走。直線で伸びてはいたが上位勢を脅かすものではなかった。5着とはいえ、インを効率よく回れて、他の馬の末脚が大したことないことに恵まれてのものなので、あまり評価できない。
6着 11番 ギルデッドミラー 牝 5 福永祐一 54 1.20.5 34.1
やや内の中団を追走。4角を外を回りすぎないように回ったが直線入口では前が狭くなる場面もあったが、馬郡がばらけても大した脚は使えなかったので大した不利ではなかった。元々末脚が大したことない馬なので、好走するには立ち回りの上手さが必要になる馬。
7着 4番 プールヴィル 牝 6 秋山真一 56 1.20.5 34.2
中団追走から直線の伸び脚は大したことなかった。好走するには色々恵まれることが必要そう。
8着 16番 ドナウデルタ 牝 6 松山弘平 56 1.20.6 34.4
中団追走から直線の伸び脚は大したことなかった。好走するには色々恵まれることが必要そう。
9着 5番 コロラトゥーレ 牝 8 酒井学 54 1.20.7 33.9
インの後方を追走。4角をインぴったり回って距離得を活かしての追い込みを狙ったようだが、大した脚は使えなかった。
10着 10番 オールアットワンス 牝 4 藤岡康太 54 1.21.0 34.4
中団やや後方を追走していたが、直線の伸び脚は大したことなかった。
11着 6番 アスタールビー 牝 6 城戸義政 54 1.21.1 35.3
逃げたが4角の終わりであっさりつかまってしまった。
12着 14番 ジュランビル 牝 6 松若風馬 54 1.21.3 35.0
中団追走のまま特に見どころなく終わる。
13着 17番 アクアミラビリス 牝 6 藤岡佑介 54 1.21.4 34.8
後方追走から直線では大した脚は使えなかった。ここ3戦まるでいいところがないので、もう好走は難しいかもしれない。
14着 9番 メイショウケイメイ 牝 6 川島信二 54 1.21.4 34.5
後方追走のまま特に見どころなく終わる
15着 13番 クリスティ 牝 5 武豊 55 1.21.9 35.2
スタート時にジャンプしてしまい。後方の位置になる。先行してうまく立ち回わらないと好走できない馬なので、スタート時ですべて終わってしまった。
16着 3番 クリノプレミアム 牝 5 江田照男 54 1.22.2 35.5
「4角でトモがガクンときたので、そのあとは無理できなかった。」ということなので、今回はまるで実力を出せないレースとなった。
17着 18番 ビップウインク 牝 5 横山典弘 54 1.22.4 36.3
5番手あたりを追走してたが、直線ではまるで脚が残っていないかった。この馬も2、3着馬同様昇級馬であったが、好走確率が高くないのでこの程度の走りでも不思議はない。
競争中止 12番 ビッククインバイオ 牝 5 松田大作 54
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