ダービートライアルでダービーと同じ距離のレースにしては、例年ダービーには直結しないレースなのだが、ことしも未勝利勝ち直後の馬が勝つあまりレベルの高くないレースとなった。6着以降は先頭から1.2秒離され、スタンダートのレース映像では最後まるで映らなかったので、今後の活躍もあまり期待できない有様だった。
1.レース結果の基礎データ
2022年 4月30日(土) 2回東京3日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第29回テレビ東京杯青葉賞
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定) 芝 2400m 14頭立
馬場差 -1.9 完全タイム差 +0.2
タイムランク C メンバーランク C
LAP :12.7-11.3-11.5-11.5-11.9-12.3-12.7-12.4-12.4-11.7-11.9-11.9
通過:35.5-47.0-58.9-71.2 上り:73.0-60.3-47.9-35.5 平均:1F:12.02 / 3F:36.05
前半速いラップに見えるが、スタート時に接触してエキサイトした馬が暴走してのもので、2番手以降はスローのバランスで推移したレースとなった。
2.完全タイム差検証
0.7秒くらい下方修正した方がよい、レースレベルは高くない。
3.各馬の分析
1着 3番 プラダリア 牡 3 池添謙一 56 2.24.2 34.2
好スタートからインの前目のポジションを取る。序盤速い馬を行かせてやや長めの隊列の5番手をインで回る。4角もじっくり回り、4角の終わりで外に出すとそこからしっかり伸びて残り200mを過ぎたところで先頭に立つとそのまま押し切った。しっかり好位を取って危なげのない勝利だったが、まだスローペース戦の経験しかないので、厳しいペースになった時の対応は未知数。
2着 7番 ロードレゼル 牡 3 川田将雅 56 2.24.3 35.1
スタート速く先頭に立つ勢いだったが、1角では速い馬を1頭先頭に行かせ、少し差のある2番手でしっかり折り合って追走する。直線に入って残り400mを過ぎたところで先頭に立つが最後は1着馬にさされるものの後続は凌ぎ切っての2着だった。前目でしっかり折り合ってロスのない走りに見えたが、それでもレース後の騎手コメントによると「課題だらけで修正するところが多いが、最低限の仕事はしてくれた」ということなので、この言葉を信じるならばまだ成長の余地を残しているということのようだ。
3着 12番 エターナルビクトリ 牡 3 武豊 56 2.24.4 33.7
最後方追走。4角もインを回り直線でもあまり外を回りすぎない位置でスルスルと伸びてくるも3着までだった。1頭だけ上り33秒台の脚を使ったが、最後方では届かない。長くいい脚を使えるのが強みだが、追走力に難がある。ただ、直線の長いコースは合っている。
4着 14番 グランシエロ 牡 3 三浦皇成 56 2.24.6 34.3
後方追走。3角から少しづつ進出を試みるが、直線入口ではまだ後方。外に出すのにもたつき外に出してから伸びるものの伸びはジワジワとしたものだった。末脚はあまり鋭くないのだが、騎手の立ち回りもさらに後方にいた武豊と比べるとロスが大きく拙い立ち回りだった面はあった。
5着 11番 レヴァンジル 牡 3 レーン 56 2.24.9 35.2
4番手追走。直線に入って伸びようとするが、後ろにいたプラダリアにあっさり交わされて、そのあとさらに後ろからきたエターナルビクトリには馬体を合わせ抵抗を試みるもここでも交わされてしまった。レーン騎手の立ち回りはしっかりしていて、これで負けだのではあればこれがこの馬の実力と納得できるものだった。前目につけてひと足使う馬であるが、ここでは通用しなかったようだ。
6着 6番 アスクヴィヴァユー 牡 3 菅原明良 56 2.25.4 35.1
中団追走するも4角で外を回るロスが大きく直線入口では外で最後方になる。そこから伸びてはいるが、スタンダート画面では全く映らない位置での攻防で6着まで上がってきていても先頭からは1.2秒離されているので全く評価はできないものだった。
7着 8番 ロンギングエーオ 牡 3 石橋脩 56 2.25.4 35.2
中団追走から見どころなく終わった。
8着 1番 クワイエットホーク 牡 3 岩田望来 56 2.25.6 35.3
やや後方追走から見どころなく終わった。
9着 2番 サンライズエース 牡 3 大野拓弥 56 2.25.8 35.2
やや後方追走から見どころなく終わった。
10着 4番 メイショウウネビ 牡 3 松岡正海 56 2.26.2 35.9 1
中団追走から見どころなく終わった。
11着 13番 ジャスティンスカイ 牡 3 横山武史 56 2.26.3 36.3
中団追走から、直線全く伸びなかった。戦績からして走らなさすぎで、敗因がよくわからない。2400mに適正がない可能性はありそう。2000mまでしか経験がない馬が2400mを走った場合こういうこともあり得るということはよく頭に入れておいた方がよさそうだ。
12着 9番 オウケンボルト 牡 3 M.デム 56 2.27.8 38.2
3番手追走したがまるで伸びなかった。先行できればそこそこやれる馬なのだが、2400mの距離と直線の長いコースが合わなかった可能性がある。
13着 10番 ディライトバローズ 牡 3 戸崎圭太 56 2.30.3 41.6
初馬後に他馬と接触し、序盤は中団の位置だったが馬がエキサイトしてしまったようで外から暴走気味に上がっていき、2角で先頭にまで立ってしまい、後続を少し離した逃げになる。直線に入って少ししたところで様子がおかしくなり、騎手が止めようとするまでの状態になってしまった。屈腱断裂を発症してしまったとのこと。
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