「Nightfly」の日本盤 その2

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ドナルド・フェイゲンの名盤「Nightfly」の日本盤は輸入メタルマザー使用盤という記事を以前書いたところ、原盤のマトリクスの枝番が「SH1」のものと、「SH3」のものがあるという有益な情報をコメントでいただきました。その後、帯なしの見本盤がわりとお手頃な価格で売られているのを発見して、それの送り溝に書かれていた情報を見ることにより、少しづつ事情がわかってきたので、記事にしたいと思います。

 

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上は見本盤のレーベルになります。以下に、見本盤と、前回掲載した、通常盤の送り溝の情報を記載します。

 

見本盤

 

SIDE ONE
①丸いマーク B-17196-SH1 (この後に薄く) SM-R
②1
③1-23696-A-SH-1
④MASTERDISK
⑤RL
⑥P-11264-1
⑦+
⑧2SM
⑨SLM
⑩△2607
⑪5M-A-1

 

SIDE TWO
①1-23696-B-SH3
②1
③MASTERDISK
④RL
⑤P-11264-2
⑥+
⑦SLM
⑧△2607-X
⑨5M-A-2

 

SIDE ONEの①③⑤⑦⑨⑩ SIDE TWOの①④⑥⑦⑧が手書き

 

通常盤

 

SIDE ONE
①丸いマーク B-17196-SH1 (この後に薄く) SM-I
②1
③1-23696-A-SH-1
④MASTERDISK
⑤RL
⑥P-11264-1
⑦+
⑧2S2 3
⑨SLM
⑩△2607
⑪5M-A-14

 

SIDE TWO
①丸いマーク B-17197-SH1
②1
③1-23696-B-SH-1
④MASTERDISK
⑤RL
⑥P-11264-2
⑦SLM
⑧+
⑨△2607-X
⑩6M-A-1

 

SIDE ONEの①③⑤⑦⑨⑩ SIDE TWOの①③⑤⑦⑧⑨が手書き

 

といった感じで、赤字で書いた、「SM-R」もしくは「SM-I」の手書き刻印はものすごく薄いので、前回見逃してしまいました。しかし、もともとは「R」の記号が、プレスが進むうちにかすれてしまい通常盤では「I」に見えるようになってしまっているような気がします。東芝のようなわかりやすいプレスマークがないので、見本盤の方が早いプレスとは断言できないのですが、SIDE ONEの⑧の部分が、プレスマークと同様の意味を持つ記号のような気がしています。頭一桁の「2」は「1982年」の「2」ではないかと思っています。プレスマークはプレスが進むと桁数が増える傾向にあるので、その意味でも、見本盤の方が早いプレスである可能性が高いと思います。

 

そして、見本盤の方が先のプレスだとすると、最初はSIDE ONEが「SH1」、SIDE TWOが「SH3」が使用されて、途中から、SIDE TWOが「SH1」に変わったということになります。また、通常盤のSIDE ONE「5M-A-14」、SIDE TWO「6M-A-1」であることから、この枝番がスタンパー番号だと推測すると、この通常盤は、SIDE TWOの原盤が切り替わった最初のスタンパーである可能性が高いと思います。また、SIDE ONEが「14」であることから、SIDE TWOもさほど多くのスタンパーを切らないうちに原盤を切り替えた可能性が高いと思います。そして、SIDE ONEが「SH3」に切り替わった盤も、レイトプレス盤の中から発見できるのではないかと思います。

 

ということで、ドナルド・フェイゲンの名盤「Nightfly」の日本盤は2枚の原盤が確保され、それをあまりスタンパーが進まないうちから潤沢に切り替えて使用したので、音質的にもとてもよい条件でプレスされた盤であることが言えるのではないかと思います。

 

ところで、この2枚を聞き比べてみたのですが、さすがに、SIDE ONEは全く違いがわからないレベルなものの、SIDE TWOは「SH3」の方が、若干、カッティングレベルが高く、楽器の分離度がよくて、こちらの方がより迫力があるのではないかとちょっと思ったのですが、かなり何度も両者を聞き比べてみても、「やっぱり気のせいかな」思うレベルではっきりと断言する自信はないです。しかしながら、両者ともかなりの高音質盤であることは、間違いないと思います。

 

そんな感じで、ここまで来たら、ぜひともSIDE ONEが「SH3」の盤も入手してみたいと思っています。入手したら、また記事にします。


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