低調なメンバーのレースであったが、紛れなく実力どおりの結果となったレースだと思う。今回はタニノフランケルがゴール直前でノーブルマーズに交わされて的中を逃してしまったが、しっかり各馬の能力を把握すれば的中にかなり近づくことができると実感することができたレースではあった。
1.レース結果の基礎データ
2019年 8月 4日(日) 2回小倉4日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第55回農林水産省賞典小倉記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 13頭立
馬場差 -1.0 完全タイム差 +2.0
タイムランク E メンバーランク C
LAP :12.0-11.5-12.0-12.9-12.0-11.5-11.5-11.6-11.6-12.2
通過:35.5-48.4-60.4-71.9 上り:70.4-58.4-46.9-35.4
前後半のラップで見ると平均ペースながら、前半ではかなり緩んだり、早めにスパートが始まっていたりと緩急のあるペースとなった。
2.隊列分析
コーナーからの早めのスパートについて行けた馬が多く、直線入り口では短い隊列となった。こうなると前にいたことの有利はあまりなく。実際外からの差しで決着した。
3.完全タイム差検証
明らかに1秒ほど過少評価になっている。これは緩急のあるレース展開が影響しているのだと思う。ただ、1秒ほど補正しても真完全タイム差は+1.0秒なので低調な一戦であったことは変わりない。
4.各馬の分析
1着 8番 メールドグラース 牡 4 川田将雅 57.5 1.58.8 34.9
スタートはあまりよくなく、後方から、終始やや外を回り、直線では一番外に出すとグングン追い上げて他馬を差し切り1着となった。
勝負所で追い込み可能な位置まで押し上げ最後まで末脚が衰えない安定感のある走りを今回も見せてくれた。終始外を回ってのものなので見た目以上に他馬との能力差があったと思う。また、54キロ、56キロ、57.5キロと斤量が重くなっていても末脚はほぼ衰えなかったもの覚えておきたいポイントとなる。しかしながら、ここ数戦はメンバーが低調なことに恵まれてのものだし、外を回って勝つ戦法は器用ではないので、メンバーが強くなるレースでどこまでやれるかはまだ疑問がある。
2着 9番 カデナ 牡 5 北村友一 56 1.58.8 34.7
メールドグラースよりもさらに後方を追走するも直線ではメールドグラースのすぐ内から伸びてきて2着になった。
最近安定して末脚を使えるようになったが、メールドグラースよりは末脚は劣ることをはっきり示す結果となった。コーナーから加速できるのが強みなので、坂のないローカルの小回りコースが合っているということだと思う。勝ち切れるほどの鋭い末脚はないが、ローカル重賞では無視できない存在になった。
3着 6番 ノーブルマーズ 牡 6 高倉稜 56 1.58.9 35.3
スタートの行きっぷりはあまりよくなく出鞭を入れて前に行き、1角に入るころは5番手追走だったが、向こう上面で3番手につけることに成功した。その後、直線に入ってあまり伸びそうな勢いはなかったが、最後まで粘りゴール直前でタニノフランケルを交わして3着となった。
鳴尾記念のレースで衰えたと判断したのは時期尚早であり、やはりこの程度のメンバーであれば持続力では上位ということを示した。この馬は前半で2,3番手につけれることが好走条件になっているが、前半の行きっぷりがいい馬ではなく今回も1,2角でペースが緩んだことで3番手につけれたことが好走要因になったと思う。今回は前半が速そうなメンバーがいなかったので、この馬を警戒すべきだったということなのだと思う。今回はこの馬をピックアップすることができなかったが、今回の経験により今後はこの馬の取捨がより考えやすくなった。
4着 3番 タニノフランケル 牡 4 松若風馬 55 1.58.9 35.4
積極的に前を狙い2番手を追走。最後はノーブルマーズとの3着争いに敗れた。
速そうなメンバーがいなく、内枠に入ったので久々にこの馬が好走できそうな条件のレースになると予想するのは容易であり、早めのペースアップで持続力勝負になったのもこの馬によかったのだが、この展開ならば最後はノーブルマーズに競り勝って欲しかった。この結果からこの馬の末脚は大したことなく、かなり恵まれないと今後も重賞で3着以内に入るのは難しいということだと思う。
5着 11番 クリノヤマトノオー 牡 5 和田竜二 55 1.59.0 35.2
後方から、今回もインにこだわるポジショニングで、4角から直線でも距離得を活かして好位につけるも大して伸びず5着となった。
1,2着馬よりも距離得のあるポジショニングで走れてこの結果なので、この馬の末脚は大したことないということ。やはり重賞では足りない馬という評価でよい。
6着 4番 アウトライアーズ 牡 5 丸田恭介 54 1.59.2 35.0
最後方インを追走から、L1Fで他馬がバテる展開に乗じて最後は少しだけ伸びただけで特に見所なし。
7着 2番 アイスバブル 牡 4 福永祐一 55 1.59.2 35.5
4番手追走するも早めのペースアップについていけず。凡走した。
持続力勝負のレースは向かないことをはっきり示した。目黒記念の回顧で書いたようにやはり前走はかなり恵まれての2着だったという評価でよいと思う。末脚の優れた馬がいない組み合わせで末脚勝負になるようなレースでないと狙えず。狙いどころの幅が狭い馬だと思う。
8着 7番 レトロロック 牡 7 松山弘平 55 1.59.3 35.3
後方から、クリノヤマトノオーのさらにインのポジションで最後の直線もインから伸びようとするも全く伸びなかった。
後方からもっとも距離得のポジショニングで走れながら全くいいところがないので能力不足は明らか。この馬は小倉巧者とされ小倉では穴人気になるが、重賞では圧倒的に実力不足。
9着 10番 シャイニービーム 牡 7 西村淳也 54 1.59.3 35.4
先行するも早めのペースアップに全くついていけなかった。重賞では能力不足。
10着 1番 カフェブリッツ 牡 6 藤井勘一 54 1.59.3 35.5
1番枠を活かして最内を追走するも最後はまるでのびず。この馬も重賞では能力不足。
11着 5番 アイスストーム 牡 4 武豊 54 1.59.4 35.6
やや外をまわりながら5,6番手を追走するも4角の勝負所であまり伸びず。直線でも伸びなかった。
3勝クラス勝ち直後ながら、ハイペースでもスローペースでも好走しているので、一瞬本命も考えたが、過去のレースを見るとコーナーでの走りがあまりよくないので小回りコースはあまりよくないと考えて狙いを下げたが、思い切って相手候補から切るべきだった。4角でもたつくのは想定内ながら、直線では想定以上に伸びなさすぎた。コーナーから加速するレースに加えてロングスパートの持続力勝負は向かないということなのだと思う。また、ややハンデには恵まれているが、僕は最近ハンデは持続力に効くが瞬発力にはあまり効かないと考えるようになってきている。そう考えると、この馬は瞬発力勝負の馬なので軽ハンデはあまり活きないと考えることができるし、メールドグラースも瞬発力勝負の馬なので重いハンデをあまり気にしなくてよいと考えることができるので、このハンデに対する考え方は結構当たっているのではないかと思っている。
12着 12番 アドマイヤアルバ 牡 4 幸英明 54 1.59.5 35.6
距離ロスの大きい一番外の後方を追走するも、早めのスパートについて行き、4角の終わりころまでには4番手まで追走したが、その後脱落した。
古馬オープンではまるで好走実績がないものの、小回りコースのコーナーでスパートできることを示したので、オープン特別ならば好走出来る可能性を示した。
13着 13番 ストロングタイタン 牡 6 浜中俊 57 1.59.7 36.3
外枠からでも楽に逃げれたが、最後はバッタリ止まる。
能力不足に加えて、自分からやめてしまうような気難しさもある馬。



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