昨年とは馬場状態、ペースの違いがあるものの、外を回った馬の出番がないレースとなった。Bコースに変わったばかりに施行という条件の特徴かもしれないのでこの傾向は覚えておくべきなのだろう。
1.レース結果の基礎データ
2019年12月21日(土) 5回阪神7日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第14回阪神カップ
3歳以上・オープン・G2(定量) (国際)(特指) 芝 1400m・内 18頭立
馬場差 -1.0 完全タイム差 -0.1
タイムランク C メンバーランク C
LAP :12.3-10.5-11.1-11.3-11.4-11.3-11.5
通過:33.9-45.2-56.6-67.9 上り:67.1-56.6-45.5-34.2
前半33.9ながら後半も34.2と平均ペースで流れて前が止まらない展開となった。速い時計への対応力と持続力が求められるレースとなった。
2.完全タイム差検証
やや過大評価。0.5秒くらいは低く見た方がよさそう。
3.各馬の分析
1着 5番 グランアレグリア 牝 3 ルメール 54 1.19.4 33.5
まずまずのスタートから、最内の中段を追走。直線に入って、他馬とのスピードの違いでインから突き抜け1着となった。
序盤の追走時にある程度馬郡の中で追走していたものの、冷静に走れていたので気性の成長が見られたのは明らか。ただし、直線に入って一旦埒沿いまで曲がってから抜け出したので、前走見せたような直線で右にヨレる癖は治っていない可能性がある。そのため、右回りでは内沿いを走っていれば埒があるから問題ないものの、左回りだとまた大きくヨレてしまう可能性は残っている。また、今回は直線で競り合う場面がなかったので、競り合いになったときに大丈夫かどうか疑問は残る。
3歳時から能力が高いことは分かっていて、今回の走りを見ても能力的な成長は明らかで来年のマイル路線で好走出来る可能性が高い能力があることは示したが、気性面で問題ないかどうかは、もう少しレースを見てみないとわからない。
2着 10番 フィアーノロマーノ 牡 5 スミヨン 57 1.20.2 34.3
グランアレグリアのすぐ後ろの外を追走。直線に入って、グランアレグリアからは一気に離されたが、ジワジワ伸びて2着に浮上した。
直線でグランアレグリアとの加速力の差が明確だったように、トップスピード能力はやや劣る馬であるため、ハイペース戦で浮上する馬となる。過去2戦はG1戦であるため大敗したが、G2,G3では十分やれることを示した。今までの好走ではハイペース戦の2,3番手以内にいることが多かったが、中段で控えてもやれたことは収穫だったように見えるが、他馬の末脚が大したことなかったということも言えそう。
3着 6番 メイショウショウブ 牝 3 松山弘平 54 1.20.2 34.9
好スタートから最内で積極的に先行し、2番手追走し、直線では一旦先頭に立つもグランアレグリアにはあっさり交わされるもゴール直前のギリギリまで粘り3着となった。
中距離路線を中心に使われていて芝1400m戦は初めてであった。先行する馬ではあるが、前半33.9秒にもなる急流は初めてだったものの、適正を示した。
実績からはわからない一面を示したため、好走を予想することは難しかったが、3歳重賞である程度やれていた馬はこの時期こういう新味を示すことはわりとあるので、警戒が必要ということだと思う。
4着 2番 レッツゴードンキ 牝 7 岩田康誠 55 1.20.2 34.1
中段のやや後方のインを追走。最後はインから鋭く伸びるも、ギリギリ3着馬に届かなかった。
ラストランであるが、調教が今一つとの前評判どおり、体重が+13キロだったので、調整が上手くいっていれば2着はあったのではないかと思える走りだった。
5着 3番 ノーワン 牝 3 坂井瑠星 54 1.20.4 34.1
スタートのタイミングが合わず後方からになったが、直線でグングン伸びた。
フィリーズレビュー1着があるように阪神1400mの前半の急流が合うのであろう。堅実な末脚がある馬ではないので、今回に類するレースのときのみ警戒が必要な馬のようだ。
6着 4番 レインボーフラッグ 牡 6 藤岡佑介 57 1.20.5 33.7
最後方を追走からインぴったりを走って伸びてはいたが、大した脚ではなかった。
このレースの上がり3ハロンタイム最速であるが、インぴったりを走ったものなので、評価できない。
7着 11番 シヴァージ 牡 4 川田将雅 57 1.20.7 35.1
5番手あたりで終始外から先行し、最後までしっかり伸びてはいた。
外を回った距離ロスがあったのは明らか。オープンに昇級して初めて芝を使ったが悪くない走りであった。オープンの芝レースでも通用しそう。
8着 17番 スマートオーディン 牡 6 武豊 57 1.20.8 34.2
最後方から、大外ぶん回しで伸びてはいた。
追走力がなく大外ぶん回しの差ししかできない馬なので、外差しが有利になるような馬場でないと出番はない。
9着 15番 ワンアフター 牡 6 吉田隼人 57 1.20.8 34.3
後方から、比較的内を突き伸びてはいたが、前が止まらないのでここまでだった。
追走力が弱く後方からになるが、末脚は堅実に使ってくる馬なので、前が止まる展開になれば、好走する可能性はある。
10着 8番 グァンチャーレ 牡 7 池添謙一 57 1.20.8 35.4
3番手で先行するも最後は止まった。この馬にとっては急流すぎて、もっと前半が緩いペースにならないと好走は難しそうだ。
10着 12番 ロジクライ 牡 6 横山典弘 57 1.20.8 34.5
後方追走から最後はちょっとだけ伸びた。
この馬にとっては前半が急流すぎたようだ。
12着 18番 ストーミーシー 牡 6 北村友一 57 1.20.8 34.4
後方追走から、伸びたのはL1Fのみだった。
戦績どおり重賞では能力不足。
13着 1番 マイスタイル 牡 5 田中勝春 57 1.21.0 35.4
最内で5番手を追走するも直線で苦しくなった。
最近成績が安定してきているものの、まだアテにはできない馬のようだ。ダービー卿CTで3着したようにハイペース適正もあるはずなのだが、最近の好走は斤量56キロのときなので、57キロ以上背負うときは疑った方がよいのかもしれない。
14着 9番 シュウジ 牡 6 幸英明 57 1.21.2 35.4
中段追走するも直線で伸びず。この馬はもっと時計のかかる馬場でないとだめ。
15着 7番 ショウナンライズ 牡 6 藤岡康太 57 1.21.3 35.6
中段追走から直線でズルズル後退。オープンでは能力不足。
16着 13番 グランドボヌール 牡 5 和田竜二 57 1.21.4 36.2
逃げたが直線で後退。
17着 16番 イベリス 牝 3 福永祐一 54 1.21.9 35.8
特に見所無し。
18着 14番 メイショウケイメイ 牝 3 古川吉洋 54 1.22.4 36.9
特に見所無し。
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