レッドアンシェルの凡走は、近走の戦績から予想する側からするととても困ってしまう。まあ、単勝4.6倍程度の1番人気馬なので、こういうことも起こりうるというように考えて予想すべきなのだろう。
1.レース結果の基礎データ
2020年 2月 2日(日) 2回京都2日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第25回シルクロードS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 1200m・内 18頭立
馬場差 +0.7 完全タイム差 +0.4
タイムランク D メンバーランク C
LAP :12.2-10.8-10.9-11.1-11.5-12.5
通過:33.9-45.0-56.5-69.0 上り:69.0-56.8-46.0-35.1
相変わらず時計のかかる馬場ではあるものの、馬場は多少回復しているようだ。前半がかなりのハイペースでL1Fが12.5秒もかかっているので後方からの追い込みが届く展開となった。好位や中段を追走した馬はすべて凡走している。また、昨年のように最後の直線でインに馬が集中することなく内外大きくばらけていたので内外の有利不利のない馬場状態のようであった。
2.完全タイム差検証
+0.4は過剰評価であり、0.7ほど下方修正した方がよい。メンバーのレベルを考えても+1.1の低レベルレースと評価するのが妥当。
3.各馬の分析
1着 8番 アウィルアウェイ 牝 4 川田将雅 55 1.09.0 33.7
後方から5番手あたりを追走。直線に入って外に出すと外からグングン伸びてゴール直前で先行勢を差し切り1着となった。
今までさほど鋭い末脚を発揮してこなかった馬がこのレースで一番目立つ末脚を発揮できたのはハイペースと時計のかかる馬場によるものなのだと思う。L1Fが12.5秒かかったことが大きく、こうした展開にならないと活躍出来ない馬なのだと思う。牝馬にしてはハンデを見込まれたが、瞬発力を活かす形だったのでハンデの影響は少なかったのだろう。
2着 6番 エイティーンガール 牝 4 四位洋文 53 1.09.0 33.5
かなり後方からになったが、4角の終わりでの反応がよくアウィルアウェイのすぐ後ろの位置から鋭く伸びて2着になった。
直線に入ってからは前が狭くなるところから進路を変える場面が2度ほどあったのでこれがなかったら1着になったかもという走りだった。
オープン初戦だったが、戦績を見ると1200mのハイペース戦での好走実績は高く、4歳の成長力によって重賞でも好走可能な馬に成長してきた可能性は高い。後方から末脚勝負に徹した方がよさそうなので、展開に左右されそうだが今後の信頼度はアウィルアウェイより高そうだ。
3着 15番 ナランフレグ 牡 4 丸田恭介 54 1.09.1 33.4
最後方から、直線に入っても最後方で大外からグングン伸びて3着に入った。
直線に入ってかなりの後方から3着にまで入れたのは、L1Fが12.5秒かかったことに尽きる。4角で進出できる器用さがなく直線だけで追い込むタイプなので、末脚は非凡であるが展開に大きく左右され好走できるレースの幅は狭そう。
4着 3番 モズスーパーフレア 牝 5 松若風馬 56 1.09.2 35.3
今回は迷いなく、前半ハイペースで逃げて、ゴールギリギリまで粘っていたが、最後は4着になった。
やはり前半飛ばしやすいコースの方がよい。今後は中山か小倉でしか好走出来ない可能性が高いのではないだろうか。
5着 14番 セイウンコウセイ 牡 7 幸英明 58 1.09.2 35.1
モズスーパーフレアのすぐ後ろの2番手を追走。ゴール直前まで粘れてはいた。
近走は、直線入り口で馬券圏内の位置にいないと好走出来ない馬で、今回は久々に馬券圏内に来たかと思われたが、最後は差された。好走するには2,3番手の位置を取れるかどうかなのだが、馬場差+0.5以上の方の馬場であれば先行出来る可能性は高そうだ。7歳馬であるが、まだどこかで好走する可能性はありそう。
6着 9番 ラヴィングアンサー 牡 6 和田竜二 54 1.09.3 34.6
中段を追走し、4角終わりから直線入り口の反応がよく直線に入って少しのところでは一瞬3番手まで上がり突き抜けそうな雰囲気があったが、いい脚は少ししか続かなかった。
立ち回りはよいがいい脚を一瞬しか使えないので好走できても3着以内に入るのは難しそう。
7着 12番 ジョイフル 牡 6 川又賢治 56 1.09.3 34.0
後方追走から直線では外から良く伸びているが、最後の伸びが足らなかった。後方差しに展開が向いたのに足らないということで、重賞では力不足ということなのだろう。
8着 16番 ハッピーアワー 牡 4 吉田隼人 56 1.09.5 34.0
出遅れて後方から、直線では外からジョイフルのすぐ後ろの位置で、ジョイフルと同じ程度の伸び脚だった。後方差しに展開が向いたのに足らないということで、重賞では力不足ということなのだろう。
9着 10番 ペイシャフェリシタ 牝 7 岩田康誠 54 1.09.5 34.7
中段追走から直線ではさほど伸びず。やはり重賞では力不足。
10着 18番 ダイメイプリンセス 牝 7 松山弘平 56 1.09.5 34.5
まずまずのスタートから中段追走するも、直線ではさほど伸びず。ペースの速い2,3ハロン目の追走で少しポジションを上げたので、ここで脚を使いすぎた感はある。突然好走する馬であるが、京都と直線坂のあるコースでの実績はないのでローカル以外は軽視してよい馬となる。
11着 2番 カラクレナイ 牝 6 大野拓弥 55 1.09.6 34.9
中段インを追走するも、直線ではさほど伸びず。中段追走した馬がほぼ凡走しているので、この馬も展開が向かなかったということだろう。
12着 11番 ディープダイバー 牡 4 酒井学 54 1.09.7 34.6
中段追走から3角から手ごたえが怪しくなり下がってしまうが、最後の直線では少し盛り返していた。ズブい面があるようだが、オープン特別であれば好走は可能かもしれないと思える走りだった。
13着 4番 ティーハーフ 牡10 国分優作 57 1.09.9 34.6
後方のインを追走し、4角も最内ぴったりをまわるも、最後の直線ではさほど伸びなかった。展開は向いたし、距離ロスなくはしれているのにこの程度の走りなので、さすがにもう好走することは厳しそう。
14着 13番 ディアンドル 牝 4 池添謙一 55 1.10.2 35.6
5,6番手の位置を追走するも直線ではさっぱり伸びず。
先行力はあるが末脚がここでは全く通用しない。北九州記念の2着は斤量が52キロだったためで、そこからさほど成長していないとの評価でよさそう。
15着 17番 ビップライブリー 牡 7 高倉稜 56 1.10.2 35.6
ディアンドルのすぐ後ろの好位追走するもディアンドルと同じような脚色でさほど伸びなかった。
16着 7番 ラブカンプー 牝 5 斎藤新 52 1.10.3 35.0
見せ場なし。復調の気配は見られない。
17着 5番 ダイシンバルカン 牡 8 松田大作 54 1.10.4 36.0
3,4番手で追走するが、直線で後退。
先行力はあるが末脚がなさすぎる。
18着 1番 レッドアンシェル 牡 6 フォーリ 57 1.14.2 39.8
好スタートから3,4番手を追走できたが、直線で手ごたえなく、最後は騎手が違和感を感じて追うのをやめたとのこと。レース後の検査の結果問題なかったようだが、レース前にテンションが上がりすぎるなど、気性面の問題がありそうであまりアテにしない方がよさそうな馬のようだ。
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