実績ある1番人気馬プリモシーンには馬郡をさばくのが苦手で、トップスピードに乗るまで時間がかかる欠点があるので、小回りコースで多頭数のレースでは危険であることはわかりやすかったものの、では、どの馬をチョイスするかを考えるのが難しいレースであった。結果、重賞経験あるもののイマイチの成績の馬が、オープン特別や3勝クラス好走馬を上回る結末となった。
1.レース結果の基礎データ
2020年 4月 4日(土) 3回中山3日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第52回ダービー卿チャレンジT
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 1600m 16頭立
馬場差 -0.7 完全タイム差 +0.4
タイムランク D メンバーランク C
LAP :12.2-11.1-11.0-11.1-11.7-11.6-12.0-12.1
通過:34.3-45.4-57.1-68.7 上り:69.5-58.5-47.4-35.7
前半やや速く、減速ラップではあるもののさほど減速していないので、前目のポジションにつけれる馬に有利な展開となった。
2.完全タイム差検証
やや過剰評価で、0.8秒ほど低く見た方がよい。
3.各馬の分析
1着 4番 クルーガー 牡 8 石橋脩 57 1.32.8 35.2
好スタートから他馬が速いので一旦5,6番手に控えてコーナーまでにインに潜りこむ。4角をインで距離ロスなく回り、直線に入ると鋭く伸びて1着となった。
前走の東京新聞杯も着差0.2でさほど負けてなくく、その前はオーストラリアのG1に出走していた戦績から、今回のメンバーで勝つのは特に不思議でなく、実力通りの結果。前目のポジションを取って立ち回る馬なので、内枠であったのもよかった。
2着 5番 ボンセルヴィーソ 牡 6 木幡巧也 54 1.33.1 35.4
クルーガーの少し外の後ろを追走。直線に入って追い出すとジワジワ伸びて、前の馬がバテたのと、後方の馬の末脚が鋭くないことに乗じての2着だった。
前走早めに脚を使った失敗からじっくり貯めたことが功を奏した。やや恵まれた感はあるが、この程度の実力はあり、前目のポジションが取れて、末脚がソコソコある馬を重視することを考えれば馬券候補としてピックアップすることはそう難しくはなかった。
3着 6番 レイエンダ 牡 5 丸山元気 57 1.33.1 35.2
中段のインを追走。のこり600mの手前から、進出し直線でボンセルヴィーソの外の後ろから進出しようとするも、ボンセルヴィーソより末脚が劣り3着になった。
スローペースか、後方に位置できなければ末脚が発揮出来ない馬なので、今回のように中段に控えて早めに脚を使って好走できるとは思わなかったので、意外な新味を見せた。ただ、早めにスパートした分、最後の末脚は大したことなく、後続に末脚が鋭い馬がいなかったことに恵まれての3着なのだが、好走できるレースの幅は広がったようだ。
4着 11番 ケイアイノーテック 牡 5 津村明秀 57 1.33.2 34.9
後方から3番手を追走から、直線では外からしっかり末脚を使って伸びてきたが、後方から外を回っては4着が精いっぱいだった。
追走力がないので、勝負圏外になっていまうが、ここ3戦確実に速い末脚は使えている。展開が向けば、どこかで穴を空ける可能性はある。
5着 7番 プリモシーン 牝 5 M.デム 56 1.33.3 35.2
中段外を追走。外を回り勝負所で伸びようとするもエンジンのかかりが遅く、直線に入ってもなかなかエンジンがかからず、この馬らしいトップスピードに乗せることができなかった。
馬郡をさばくのが苦手が馬なので、終始外を回ったのは騎手がこの馬の性質を考えてのことであろうと思われるが、最後あまりトップスピードに乗らなかったのは意外であり、次走、東京コースで好走できそうか判断が難しくなった。
元々馬郡をさばくのが苦手で、トップスピードに乗るまで時間のかかる馬なので、小回りコースで多頭数のレースでは危険視すべき馬ではある。
6着 14番 ドーヴァー 牡 7 田辺裕信 56 1.33.3 35.0
後方から、勝負所ではややインを回って追い上げてきたが最後まで脚は続かなかった。
重賞では実力が足らないが、もう少しメンバーが弱くなれば3着以内に入る可能性はありそう。
7着 2番 ストーミーシー 牡 7 横山武史 56.5 1.33.3 36.1
2番手追走から、勝負所で早めにスパートして先頭に立つも最後まで脚が続かなかった。
追込み馬が前走先行して好走して新味を見せたものの、前走のオープン特別ではそれが通用しても重賞では通用しなかった。ただ、スパートが早すぎた点はある。
8着 15番 カツジ 牡 5 松山弘平 56 1.33.3 34.4
最後方追走から、大外を回って追い上げてくるも圏外まで。
9着 9番 ブラックムーン 牡 8 吉田豊 57 1.33.5 34.9
後方追走から、大外を回って追い上げてくるも圏外まで。
10着 3番 $ジャンダルム 牡 5 藤井勘一 56 1.33.6 36.2
インの5,6番手を追走。4角から直線にかけて2番手まで上がるも、最後は全く脚がなかった。
先行力はあるが末脚が劣る馬なので、相当恵まれないと3着以内に入るのは難しい馬。
11着 8番 トーラスジェミニ 牡 4 木幡育也 54 1.33.9 36.6
果敢に前を取りに行き3番手を追走するも、最後は脚がなかった。重賞では力不足なのは明らか。
12着 13番 エメラルファイト 牡 4 石川裕紀 56 1.34.0 35.7
後方のまま見所無し。
13着 12番 ペプチドバンブー 牡 5 松田大作 54 1.34.7 36.8
特に見所無し。
14着 16番 マイスタイル 牡 6 横山典弘 57.5 1.35.9 38.6
終始外を回り無理やり先行しようとしたが、勝負所以降は全く脚が残っていないかった。
もう3戦大敗が続いているので、復調の兆しが見えるまで嫌った方がよいかもしれない。
15着 10番 ムーンクエイク セ 7 北村宏司 56 1.36.8 39.2
特に見所無し。
16着 1番 ナインテイルズ 牡 9 野中悠太 54 1.39.2 42.1
逃げたが、大きくバテた。
コメント