実績上位のメンバーが順当に上位勢を占める結果となったが、終わってみればこの組み合わせで3連複が3000円というのは高配当であった。それだけ新興勢力への期待が高かったということだが、期待できる新鋭は現れなかった。
1.レース結果の基礎データ
2020年 5月23日(土) 3回京都9日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第27回平安S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1900m 14頭立
馬場差 -0.5 完全タイム差 -0.5
タイムランク B メンバーランク B
LAP : 7.1-11.1-11.9-12.9-12.4-12.3-12.2-12.3-11.7-12.1
通過:30.1-43.0-55.4-67.7 上り:73.0-60.6-48.3-36.1
スローペースで4角でもあまりペースアップせず、直線での末脚勝負のレースとなった。
2.完全タイム差検証
かなりの過大評価で0.6秒くらいは低く見た方がよい。それでも最近のG3戦では十分高レベルである。
3.各馬の分析
1着 5番 オメガパフューム 牡 5 北村友一 59 1.56.0 35.5
好スタートながら速い馬を前に行かせ中段で7番手を追走。4角でじっくり外に持ち出すと直線で外から鋭く伸びて、前にいたヴェンジェンスを競り落とした。
59キロを背負いながら強いパフォーマンスを見せた。過去L2Fが11秒台の速い上がりのレースではもたつく場面があったが、今回は鋭く伸びていた。京都のように直線で坂のないコースであれば速い上がりにも対応できるということなのかもしれない。
2着 11番 ヴェンジェンス 牡 7 幸英明 57 1.56.2 36.1
自然体で外の3番手のポジションを取る。やや外を回り3角ではやや抑え気味で追走し、4角もじっくり回り直線に入って一旦先頭に立つも外からオメガパフュームに差されて2着になった。
砂を被るとよくない馬なので、外目の好ポジションが取れたことがよかった。トップスピードでオメガパフュームにやや劣ったので、もう少し早めにスパートした方がよかったのかもしれない。砂を被らずスムーズに走れればかなり強い馬。
3着 7番 ゴールドドリーム 牡 7 藤岡佑介 58 1.56.5 36.2
4番手を追走。直線の入り口ではオメガパフューム、ヴェンジェンスの伸び脚がよいのでややもたついているように見えた。それでも最後までしっかり伸びて3着になった。
この馬の末脚はこんなものではないはずで、海外遠征明けで今回は完全には仕上げなかったと見るべきだろう。
4着 3番 ヒストリーメイカー 牡 6 畑端省吾 56 1.56.8 36.2
スタートは速くなく、やや後方の中段インを追走。4角も外を回りすぎずじっくり回り、直線ではジワジワ伸び続けて4着に浮上した。末脚は目立ったが、さすがにこのメンバーに入るとスケール不足だった。が、普通のメンバーの重賞では十分上位争いできる実力を示した。
5着 10番 スワーヴアラミス 牡 5 松田大作 57 1.56.9 36.9
スタートで騎手が押して押して馬を促し2番手の位置を取り切る。4角で先頭の馬が早々と脱落したので、先頭に立つも直線ではヴェンジェンスにはあっさり交わされてしまう。が、バッタリ止まることはなく、4着に粘った。
この馬もこのメンバーに入るとスケール不足だった。が、前走のマーチS勝ちも納得と思えるように、普通のメンバーの重賞では十分上位争いできる実力を示した。
6着 12番 マグナレガーロ 牡 5 北村宏司 56 1.57.0 36.7
オメガパフュームの少し前の外を追走。直線入り口では内にゴールドドリーム、外にオメガパフュームがいる位置にいたが、これらの馬にははっきり末脚が劣った。
上がり3ハロンタイム最速で3連勝してきた馬であるが、重賞レベルでは末脚が劣ることを示した。
7着 14番 ダンツゴウユウ 牡 6 酒井学 56 1.57.0 36.2
8番手追走から、一応直線では伸びてはいるものの、このメンバーでは明らかに末脚が足らなかった。
8着 1番 アシャカトブ 牡 4 武藤雅 56 1.57.2 37.0
インで4番手を追走。直線の途中までは上位勢に喰らいついていたが、残り100mくらいで脱落した。
前残りが期待出来るレースであれば穴を空ける可能性はありそう。
9着 6番 ヒロブレイブ 牡 7 国分恭介 56 1.57.3 36.4
後方追走から、直線でもさほど伸びず。追走力、末脚ともにまるで足りない。
10着 2番 ロードレガリス 牡 5 池添謙一 56 1.57.4 35.9
スタートでは前に進まず後方からになる。向こう正面でもフラフラと走り、3角に入るころにはまるでやる気がないのか最後方になり、騎手の鞭がかなり入る。直線に入ってようやくやる気を出したのか、少し伸びてはいた。
未勝利を脱出できず地方に行ったものの、6連勝して重賞1番人気になるまで上り詰めた。しかし、前走のオープン特別勝ちの武騎手のコメントに「楽に先頭に立ったのですが、先頭に立ったら耳を絞ってブレーキをかけるところがあり、その分、突き放せませんでした。」とあったように、気難しい面があったようで、今回の池添騎手のコメントでは「ゲートを出た瞬間から耳を絞っていて全然進まず、向正面からは内にモタれていて、最後も内を突かざるを得ませんでした。揉まれて嫌気が差して嫌々走っていた感じですね。集中して走らせられなくて申し訳ありません。」とあるので、かなり気難しい馬であることを記憶しておくべきである。
実力的に重賞でも馬券対象から外せない存在ではあるが、少なくとも軸馬にできるような信頼性はない馬。
11着 9番 ミツバ 牡 8 松若風馬 58 1.57.7 36.6
後方追走から見せ場なし。もう中央競馬の重賞で好走する実力はない。
12着 4番 ハヤヤッコ 牡 4 斎藤新 57 1.57.8 36.9
後方追走。直線は外をまわるがさほど伸びず。
オープン特別でたまに好走しているが、上がり3ハロンタイムのベストが、今回とおなじ36.9秒であるのでトップスピードが足りない馬のようだ。
13着 13番 アッシェンプッテル 牝 4 太宰啓介 54 1.58.3 37.2
後方追走からまるで伸びず。オープンでの好走は難しそう。
14着 8番 スマハマ 牡 5 坂井瑠星 56 2.01.5 41.6
逃げて大きくバテた。
前走に引き続き、ペースのわりにはバテすぎなので、不調期に入ってしまったのかもしれない。
コメント