頭数は揃ったが、かなり弱いメンバーの重賞となった。キングオブコージの強さが目立ったが、この先活躍できるかどうかは、レースのレベルが低いので判断が難しい。
1.レース結果の基礎データ
2020年 5月31日(日) 2回東京12日 天候: 曇 馬場状態: 良
12R 第134回目黒記念
4歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2500m 18頭立
馬場差 -2.6 完全タイム差 +1.0
タイムランク E メンバーランク D
LAP : 7.4-11.1-11.4-12.3-12.0-11.7-11.8-12.0-12.0-12.0-12.0-11.8-12.1
通過:29.9-42.2-54.2-65.9 上り:71.9-59.9-47.9-35.9
高速馬場ながら、平均ペースで上がりがかかるレースとなり、速い末脚がなくても持続力があれば上位争いできるレースになった。
2.完全タイム差検証
タイムランクEながらそれでも過大評価になっていて、さらに0.6秒ほど低く見た方がよく、かなりレベルの低いレース。
3.各馬の分析
1着 5番 キングオブコージ 牡 4 横山典弘 54 2.29.6 34.9
スタートは速くなく後方のインを追走。3,4角も距離ロスのないインでじっくり回り直線に入ると、全馬同じような脚色の中、残り400mを過ぎたところで前が開くと一気に先頭に立ち、そのまま押し切って1着となった。
このメンバーでは力が違ったような堂々とした勝ちっぷりだった。過去3連勝ではスローペースのため先行したが、元々前半が速いタイプではないようだ。それでもインを距離ロスなく回れる器用さを活かして直線だけで差し切った。ただ、今回かなり弱いメンバーだったので、相手強化された際の実力はまだ未知数となる。斤量54キロも恵まれた。が、まだ4歳馬なのでさらなる成長を遂げる可能性はある。
2着 4番 アイスバブル 牡 5 レーン 55 2.29.7 35.3
スタートはポジションを取りに行こうとする雰囲気はあったが、速くなく中段のインのポジションになる。4角からやや外に出しつつ進出を始め直線でエンジンのかかりにややもたついている感に内からキングオブコージに交わされ、そこからはキングオブコージと同じように伸びてきたが、最後まで1馬身の差が詰まらず2着となった。
エンジンのかかりが遅いのは相変わらずで、トップスピードもキングオブコージより見劣った。それでも2着になれたのは、平均ペースで上がりがかかるレースになったため。同距離でも惨敗したアルゼンチン共和国杯は上がりが34.1秒のレースになったため。好走できる条件はかなり限られる馬ということ。
3着 11番 ステイフーリッシュ 牡 5 坂井瑠星 57.5 2.29.8 35.7
スタートはやや速く5番手あたりの位置で追走。直線に入ってややもたつくかに見えたが、最後まで伸び続け3着を確保した。
トップスピードは速くないが、長い持続力が武器の馬でそのためか、小回りコースでのレースが多く、東京コースの出生はダービー以来となった。直線の長いコースでも、瞬発力勝負にならなければ十分やれることを示した。このメンバーでは斤量57.5キロでも力上位だった。戦績的に重賞でも2,3着に入ることが多い安定して能力を発揮する馬で、レースのレベルを計る物差しとしても使えるありがたい馬。
4着 2番 ノーブルマーズ 牡 7 高倉稜 56 2.30.1 35.9
スタート後早々とインのポジションを確保して、ステイフーリッシュの内の同じような位置を追走。直線に入ってもインをつき、ソコソコ伸びるも4着まで。
最後ひと足使える馬なものの、序盤のポジション争いに弱く。無理に前の位置を取りに行くと最後の脚が削がれてしまう馬なのだが、今回は内枠を活かして上手く立ち回り、最後の脚が使えた。それでも、この馬にとっては東京の直線は長すぎるようだった。
5着 12番 ゴールドギア 牡 5 三浦皇成 53 2.30.2 35.2
後方を追走。4角も最内を回り労せず勝負圏内のポジションまで位置を上げ直線を迎えたが、加速にややもたつき、ゴール直前で速い脚を見せた。
オープン昇級初戦だったが、追走力が弱く、トップスピードは速いが加速に時間を要するタイプのようだ。オープンでは活躍の機会はかなり限られそう。
6着 16番 オセアグレイト 牡 4 ルメール 55 2.30.2 36.0
中段を追走。直線にはいってすぐ先頭近くまで上がって、かなり伸びそうな雰囲気があったが、残り150mで脱落した。
いい脚が長く続かないタイプのようで、重賞ではこの程度の実力のようだ。
7着 6番 メートルダール 牡 7 浜中俊 56 2.30.3 35.5
後方追走から、最後までしっかりと伸びてはいた。
たまに穴を空ける馬で、最後はしっかり伸びてくる状況は続いているので、次走あたりチャンスはあるかもしれない。
8着 9番 サトノクロニクル 牡 6 武藤雅 56 2.30.3 35.9
中段追走から、直線入ってすぐは、外からオセアグレイトと同じようにかなり伸びそうな雰囲気があったが、残り200mで脱落した。
長期休養明けからこれで4戦続けてイマイチな成績が続いている。もう重賞での好走は無理かもしれない。
9着 17番 ボスジラ 牡 4 武豊 54 2.30.3 35.2
後方でじっくり脚を貯め、直線で大外から伸びようとするものの、大した末脚ではなかった。
重賞では能力が足りない。
10着 13番 ウラヌスチャーム 牝 5 松山弘平 54 2.30.3 35.6
行き脚つかず、後方から最後の伸び脚も大したことなかった。
前走オープン戦で逃げて1着になっているが、超スローペースだったため。本来先行力はあまりなく。末脚も大したことないので、好走するのが難しい馬。
11着 8番 アフリカンゴールド セ 5 福永祐一 55 2.30.3 35.9
後方追走から4角で外を回って早めに進出し、直線に入って外から伸びようとするも伸びなかった。
スローペースしか好走実績がない馬。それでも4角の進出はよかったので、今なら小回りコースの方がいいのかもしれない。
12着 3番 ポポカテペトル 牡 6 北村友一 55 2.30.6 36.1
中段インを追走から直線でもさほど伸びず。
ここでは能力が足りない。
13着 10番 ミライヘノツバサ 牡 7 木幡巧也 56 2.30.6 36.0
中段追走から、直線でもさほど伸びず。
14着 7番 ミュゼエイリアン セ 8 横山和生 54 2.31.0 37.0
3番手インを追走するも、直線では全く伸びそうな様子はなかった。
先行力はあるが、末脚が絶望的。
15着 1番 タイセイトレイル 牡 5 M.デム 55 2.31.8 37.0
後方追走。4角で外に進出するも、まるで伸びなかった。
走らなさすぎで、気難しい面を出していたようだ。アテにはできない馬。
16着 15番 バラックパリンカ 牡 4 和田竜二 54 2.31.9 38.1
2番手追走から直線でまるで伸びず。オープン初戦で3勝クラスでの好走はスローペースでのものなので、重賞の平均ペースのレースでは勝負にならないようだ。
17着 14番 パリンジェネシス セ 6 石橋脩 54 2.31.9 38.2
逃げたが早々と脱落。末脚が絶望的。
18着 18番 ニシノデイジー 牡 4 田辺裕信 56 2.31.9 37.9
3番手追走するも直線でいいところなし。古馬重賞での好走は絶望的かもしれない。
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