このレース、トーセンスーリヤを軸に相手本線にアイスバブル 、さらにディアマンミノル、ハナズレジェンド、押さえにカフェファラオを相手に選んで馬券を買っていた。僕は今回のオッズマスターグランプリに参戦していて、最終週だったとこもあり、全レース、全券種の馬券を買っていたものの、思ったように高配当が得られずあやうく資金がパンク思想で諦めかけていたところにこのレースで、単勝、複勝、馬連、馬単、3連複、3連単と幅広く的中させることができた。諦めかけていたところでの的中ということと、後述するように、このブログの敗因分析記事と真完全タイム差の活用によって得られた20万馬券的中なので、僕にとって今年もっとも印象深い馬券的中となった。
1.レース結果の基礎データ
2021年 7月18日(日) 1回函館6日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第57回農林水産省賞典函館記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立
馬場差 -0.3 完全タイム差 -0.1
タイムランク C メンバーランク D
序盤前の2頭がやりあったため速くなっているが、全体的には緩急の少ない平均ペースとなった。
2.完全タイム差検証
かなりの過大評価で、1.3秒ほど低く見るべき。なお、前走の完全タイム差とクラス差を加味して補正した値を各馬比べてみると、前走の値がよい馬が上位に進出していることがわかると思う。ここまで顕著な例はそう多くないものの、過去の記事のこの表を見てもらえばわかるように、前走完全タイム差の値がよい馬は好走することが多く、これは馬券作戦にかなり有効であることがわかったので、これは近々記事にしようと思っている。
3.各馬の分析
1着 8番 トーセンスーリヤ 牡 6 横山和生 56 1.58.7 35.5
前でやりあう2頭から少し離れての3番手を追走。4角の終わりで早々と先頭に立つとそのまま後続を寄せ付けず1着になった。
重賞では成績は今一つながら先行してかなりのしぶとさを見せていた馬なので、前2頭から離れた3番手で折り合っていた時点で、この馬向きの展開になり上位入選を確信してレースを見ることが出来た。真完全タイム差的にも実力上位の存在であり、2番人気は極めて順当な評価だった。
2着 4番 アイスバブル 牡 6 水口優也 55 1.59.2 35.1
後方インを追走。しかし、勝ち馬のトーセンスーリヤの位置からはさほど離されていない。4角で少しだけ外に出し勢いをつけると直線入口では馬郡の真ん中で先頭から5,6馬身程度の位置になる。そこから伸びる脚色は周囲の馬とさほど変わらないように見えたものの、残り100mくらいのところから一伸びしてギリギリ2着になった。
前走意図的に後方に位置して、これまで以上の末脚を繰り出していたので、僕はこのブログ記事で「悪くない走りだったので、どこかで好走の機会はあるかもしれない。」と書いていて、その上今回のメンバーでは真完全タイム差の値が上位なので、僕にとってこの馬をピックアップするのは容易だった。地道に敗因分析を続けているといつかいいことがあるというのを実感させてくれた結果となった。
3着 15番 バイオスパーク 牡 6 池添謙一 57 1.59.2 35.8
トーセンスーリヤのすこし後ろの4.5番手を追走。4角のスパートからしっかりトーセンスーリヤについていき、トーセンスーリヤには少し離されているものの後続馬のなかでは少し前に抜けた状態をキープし続けたが、最後にギリギリアイスバブルに交わされた。
このブログ記事での僕のこの馬の評価は「コーナー4つの小回りでインを効率よく走れないと好走できない馬。」としていたので、今回のコースと、この馬で重賞勝ち経験のある池添騎手が乗ることから、僕にとってこの馬をピックアップするのは容易だった。
4着 11番 ディアマンミノル 牡 4 泉谷楓真 54 1.59.2 35.1
後方外を追走。4角で大外を回り進出し、最後外から目立つ脚でしっかり伸びてきたが4着まで。
外を回りすぎで、アイスバブルよりむしろこの馬の末脚が上に見えた。この馬はコーナー4つのレースで速い上り3ハロンタイムを繰り出していることが多く、このメンバーでも末脚は上位の存在だった。今後も注目が必要。
5着 9番 サトノエルドール 牡 5 亀田温心 56 1.59.2 35.6
中団追走。4角の加速良くバイオスパークのすぐ外の横の位置まで進出し、ゴール直前までバイオスパークと2,3着争いをしていたが、ゴール直前で末脚の優れた馬に交わされた。
巴賞の好走馬のこのレースの成績がよくないので、つい軽視してしまったが、4角の立ち回りがよくこのメンバーでも上位進出が叶う実力を持っていた。最後ギリギリで甘くなる傾向がある馬のようだが、今後も小回りコースでは侮れない存在。
6着 5番 ジェットモーション セ 5 横山武史 54 1.59.2 35.3
中団やや後ろのインを追走。4角を外を回りすぎないように回り、直線で外に出してよく伸びてきた。
2着馬以降とはあまり差のない6着なのだが、末脚が重賞ではややスケール不足の印象。
7着 3番 ワールドウインズ セ 4 武豊 56 1.59.3 36.0
バイオスパークのインで同じような位置の4.5番手を追走。4角でバイオスパークがスパートした際にはインをじっくり回りここでバイオスパークと少し差ができる。ここで脚を貯め直線で進出を図ったようだが、速い末脚は繰り出せなかった。
戦績からオープンでさほど速い末脚を繰り出せていないので、このメンバーではこの程度の存在ということだと思う。下級クラスで好走を続けていたせいか過剰人気を集めやすい傾向の馬のようだ。
8着 10番 マイネルウィルトス 牡 5 丹内祐次 56 1.59.3 35.7
中団やや外を追走。4角もやや外を回り、直線でも伸びてはいるものの、伸び脚は足りなかった。
実は前走の真完全タイム差はこの馬の値がダントツでよかったのだが、レース映像をみればわかるように超極悪馬場で、他馬が脚を取られ全然進まない中この馬だけスイスイと走っている超特殊なレースで、前走だけ真完全タイム差が突出しているので、これは除外して考えるのが正解だった。普通の馬場ならばこの程度の存在。
9着 1番 カフェファラオ 牡 4 ルメール 58.5 1.59.4 35.8
インの中団を追走。4角もインぴったりを回り、最後も一応インから伸びてはいるが、上位勢を脅かすほどの脚色ではなかった。
ダートG1馬がローカル芝重賞に参戦と珍しいパターンだったが、今年のフェブラリーSがレベルが高くなかったこと、地方競馬参戦で勝ててないこと、種牡馬の芝実績が乏しいことから、勝算ありの積極的な参戦ではないことは容易に想像できるので、今回は一応馬券で薄めに抑えるというスタンスが正解だったと思う。ここに参戦したのはこの馬のダート戦線への自信がないと考えることもでき、今後はダート戦でも苦戦するかもしれない。
10着 2番 ハナズレジェンド 牡 8 藤岡佑介 55 1.59.5 35.6
中団インのやや後方を追走。4角でインを回る距離得から、直線入口では勝負圏内の位置まで進出できたが、そこからの伸びが足りなかった。
後方待機から上り最速を繰り出すことが多い馬だったので、今回の立ち回りではもっと末脚が繰り出せても良いように思えるのだが、上り最速はオープン特別までしか実績がなく、8歳ながら中央では今回が重賞初挑戦だったので、重賞では少し末脚が足りないとの評価でよいのかもしれない。
11着 7番 ドゥオーモ 牡 8 勝浦正樹 53 1.59.8 35.4
後方追走から直線入口でも後方。そこから伸び脚は大したことなかった。
近走は明らかに良い頃の出来になく、年齢からもう好走は難しそう。
12着 6番 タイセイトレイル 牡 6 菱田裕二 55 1.59.8 35.9
後方追走から特に見どころなく終わる。
13着 13番 ワセダインブルー 牡 6 大野拓弥 54 2.00.2 35.8
後方追走から特に見どころなく終わる。
14着 14番 マイネルファンロン 牡 6 秋山稔樹 55 2.00.6 37.9
先手を取ろうと出していくが取れず。終始先頭のレッドジェニアルとやりあう形になり、最後の直線まで脚を残すことができなかった。
15着 16番 レッドジェニアル 牡 5 坂井瑠星 57 2.01.8 39.1
外から出していき先頭を奪うもマイネルファンロンと競り合いになり、4角で早々と脱落した。
16着 12番 アドマイヤジャスタ 牡 5 吉田隼人 56 2.01.8 38.1
中団追走するも4角でズルズル後退した。去年のこのレースの好走はやはりこの馬にとっての好条件が奇跡的に重なったということなのだろう。
「先週の結果分析」のタイムランクA B には怪しいものと信頼できるものがある。
2020年 ジャパンカップの真完全タイム差を補正する ~真完全タイム差こそスピード指数の最終到達点である~
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